live report on 2013

2013年に見たライブなど

今後の予定

13/11/17:新澤健一郎「Until2023」(横浜関内ストーミーマンデー)
新澤氏が今年から始めたプロジェクト。10年は活動します よ,ってことでUntil2023らしいです。私事なので書きません が,なんとなく共感できるプロジェクト名です;-)。
メンバーは二家本亮介(b),平陸(ds)のお二方。とても若いで す。平氏は10代との事。ちなみにこのプロジェクト,2回目の ライブらしいですが,前回はドラムが別の方だったのとのこと です。
さて,スタイル的にはエレピ(nord stage),ドラム,エレベの エレピトリオ。nordはシンセ音もでるので,聴こえてくるサウ ンドはシンセが数台あるように錯覚します。便利な楽器だなぁ。 と思いました。ベースはかなりタッチがしっかりしてぶっとい グルーブを作るタイプ,ドラムは若々しいですが,やっぱりビー トがしっかりしてるタイプ,スネアがベースとしっかりあって いて気持ちいです。跳ねてるわけではないのですが,少しファ ンキーなグルーブに,エレピ主体のキーボードが乗ってくる, 少しクロスオーバー的な感じもして懐かしさを感じる部分もあ りますが,リズムやサウンドの詳細が違っていて,かなり実験 的な感じもしました。
新澤氏中心なので彼の曲が主体。その他,e.s.t.やジスモンチ, チックコリアの曲なども取り上げていました。新澤氏が幾つか のプロジェクトを見てますが,ぜんぜん違ったサウンドのプロ ジェクトで同じ曲を演奏したりするので,その曲がまるで違っ た感じになってくるのが面白いです。そういう意味では選曲の 一貫性もあるのですが,シンプルなトリオでグルーブのある演 奏をしていながら,エレピのプレイもアクゥースティックを弾 いている時の繊細さや,たくさんの細かい音を使った緻密さが あって,面白いサウンドになってました。
ここから10年,どうなっていくか楽しみなプロジェクトです。

13/10/13: 横浜ジャズプロムナード
毎年行っているジャズプロムナードですが,今年は二日目の み,しかも一公演だけの鑑賞となりました。
観たのはイチョウ五重奏団です。二日目の朝一の演奏でした。 一年前のジャズプロムナードでも演奏を観たのですが,イチョ ウ五重奏団自身が実は1年ぶりの演奏だったそうです。
ですが,非常にメンバーもリラックスしており,メンバーの出 す音のハーモニーもすばらしく,息もぴったり。間を置くこと で熟成したのではないか?と思うようなすばらしい演奏でした。

13/7/9:鬼怒無月セッション(横浜野毛Dolphy)
メンバーは,鬼怒無月(g),新澤健一郎(key),コモブチキ イチロウ(b),大槻"KALTA"英宣(ds)。
先々月のキースのライブを除くと,ライブは半年以上ぶり,い や,9ヶ月以上ぶりか。メンバー構成がすばらしいのと,横浜 というわりと近いところということもあり出かけた。帰りの時 間が気になったけど,なんとか終演まで聴けた。
まぁこのメンバーなので,面白いのは間違いないのですが,鬼 怒さんはアクゥースティックとエレキギターの両方を演奏,バ リバリのロックというよりは,アクゥースティック色が案外強 かったように思います。新澤氏もシンセよりピアノを弾くのが 大半でした。
このメンバーでのセッションは二回目で,更に次の予定がある ようですから,続けて,そのうちCDでも出して欲しいなぁと思 います。いずれのメンバーの力量もすばらしく,即興や演奏の 表現力がすばらしく安心して聴けます。
…余談ですが,新澤氏の演奏を久しぶりに聴きましたが,タッ チが非常にやわらかく,かつしっかりした音が出ていて,円熟 の演奏になってきたなぁ…と思いました。力が抜けてるのに音 がでかいというか…。
とにかく楽しく過ごせました。もっとライブ行きたいなぁ。

13/5/15: キース・ジャレット・トリオ(オーチャード・ホール)
先週に引き続きキースのトリオ。いわれているように今回 の来日が最後であれば,これが最後の日本での公演ということ になります。
印象的には前回とほとんど同じです。もちろん演奏している曲 は違います。前回より,よりゆったりした曲が多くリラックス したムードだったようにも思います。ただし前回と今回ととも に終盤の盛り上がるところで,God Bless The Childが演奏さ れており,アンコールでStraight No ChaserとWhen I Fall In Loveが演奏されました。Straightはかなりフリーな演奏でした から,ブルースということで選ばれたのかもしれませんが,残 りの二曲は初期のアルバムStandardsとStandards Liveで印象 深い演奏をしたことからして,やはり今回の演奏は,総括的な 意味合いがあったんだろうな,と感じました。
特にアルバムでは挑戦的で斬新な演奏だったGod Bless The Childが,今回の演奏では彼ららしい円熟味のある演奏になっ ていたあたりが,30年続いたトリオが既に確立したスタイルに なっていることを印象づけられました。
さて今回の演奏のキャッチコピーだった最後の来日というのは 結局のところ真意は明かされませんでした。詮索するとあまり 演技のいい話は思い浮かばないのでとりあえず止めておきます。 今回のコピーを覆しても,また来日し演奏を生で聴ける日が来 ることを願っております。

13/5/9: キース・ジャレット・トリオ(オーチャード・ホール)
久しくライブに行ってなかったのですが,外せないライブ ということでキースジャレットのライブに出かけました。キー スはここ数年ほぼ毎年来日してますが,今回はトリオ。去年, 一昨年はソロでしたから,トリオは久しぶりでしたが,今回は 最後の公演という名目で行われてます。
実際何がどう最後なのかはきちんと説明されてません。来年キー スはソロで来日するようですので,トリオでの来日が最後とい う意味なのか,それともトリオ自体がもう最後という意味かも しれません。もしくはドラムのディジョネットかベースのピー コックが引退とかいう話なのかもしれませんし,もう歳ですか ら,来日が辛いという意味かもしれません。そういう意味では ロリンズももう来日はしないとか言ってますよね。
もっともキースは以前もソロは最後とか言って,またあっさり 復活したので,単に今の気分がそういうものなのかもしれませ ん。まぁよくわかりませんが,何かの節目になる可能性はある ので,やっぱり見ておこうとチケットとって出かけました。
今回はステージ向かって左手の3列目の席だったので,キース の真後ろで手元がよく見え,かつ,他もメンバーもよく見える 位置で非常によかったです。
さて,演奏自体ですが,非常に安定した円熟の演奏でした。実 は前回の来日時は,一部不安を感じたところもあったんですが, 今回はそれはありませんでした。ただ,さすがにもう若々しい 演奏って感じではないなぁと。比較的ミドルテンポの曲やバラー ドが多く,歌いこむ感じだったからかもしれませんが。ただ円 熟と言っても3人とも非常に奔放な感じで,どこからでも曲を 料理できるという感じ。キースに関しては,即興とは思えない ハーモナイズで実に美しいサウンドを聴かせていたし,他のメ ンバーも自由に曲を解体していく感じでした。ただキースはソ ロの時のような,音により何かを切り開いていく様な感じはあ まりせず,やはり全般的にリラックスして演奏してる感じはし ました。
円熟しており,かつ奔放で自由な演奏でした。スタンダーズと してはこれまでCDに吹き込んでいる曲を中心に演奏し,懐かし くもありました。
来週,日本での最後の公演がありますので,また聴きに行きま す。


見る予定のライブなど(あくまでも予定)



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