live report
2006年7〜9月に見たライブなど
- 06/08/25:早坂紗知 Minga
(
吉祥寺ChaChaHouse)
- mingaのライブを見るのは久しぶり…ということで,
いつ以来だろうと調べてみると去年の
9月以来だったようです。ほぼ一年ぶりか?…。
とはいっても全部でたぶん四回目のminga観演だと思います。
mingaは毎回メンバーが微妙に変わりますが,今回は,
- 早坂紗知(sax)
- 永田利樹(b)
- 新澤健一郎(p)
- アブドゥ・バイファル(dance,vo,djembe)
- ウィンチェスター・ニー・テテ(perc)
- ママドゥ・ロー(perc)
- 他(ダンサーYuka,Ralo参加)
という構成。ダンサーがいるのが目立ちますが(^^;),
それよりもドラムじゃなくてパーカッション3人と,
ベース,ピアノ,サックスという構成の方が,サウンド的には
すごかったです。
三人のパーカッションが,アフリカの人達で,なんとも
ラテンとかと違う独特の感じ。とにかくすごいパーカッションで,
それに三人の楽器が乗っかってくるという感じでした。
パーカッションは三人が結構テンでバラバラに叩くんですが,
全体的には綺麗にすきまが埋まる感じ。一人一人を聴くと,
結構ルーズに叩いているように聴こえるのですが,全体は
大きなグルーブになっていると…。良くわからないのですが,
たぶん即興でその辺の役割分担をやっているように感じました。
というか,法則性があるような感じではなかったというか。
そういう意味ですごい反射神経だなぁ…と。
というわけで,そういう強力なリズムの上で,演奏する
サックスやピアノは,いつも以上にパワフルで,力強い
演奏でした。
今回のハコはわたしは初めてですが,ちょっとジャズの
ライブハウスとは違う感じで,新鮮でした。
- 06/08/12: ザビヌル・シンジケート
(
ブルーノート東京)
- 今…来るなら必ず見た方がいいライブの一つである,
ザビヌルシンジケートのライブ,今年も来ました。昨年に引き続き約一年ぶりになります。
今回のメンバーは,
- Joe Zawinul(key,vo),
- Aziz Sahmaoui(vo,per),
- Alegre Correa(g),
- Linley Marthe(b,vo),
- Nathaniel Townsley(ds),
- Jorge Bezerra(per)。
の通り。昨年と一緒かというとそうじゃなくて,ボーカルの
Sabine Kabongoが不在…というか,当初の予定では来るはずが
途中で予定変更になりその変わり?にAziz Sahmaouiが加入した
模様。…というのは今回ライブを見るまでSabine女史の代わりに
誰が入るのか?,同じ役割を出来る人がいるのか?…という
不安があったので…。
で,実際にふたを開けるとAzizはボーカルもやってましたが,
Sabine女史の様に大フィーチャーという程でもなく,ボーカルは
他のメンバーも交えてかなり合唱的な感じ。まぁそれでも
メインのボイスではありましたが。
というわけで,ちょっと前回のライブとは曲の感じは違いましたが,
それでもバンドの完成度はさらに上がっていて,とにかくすばらしい。
以前はザビヌル対バンド…って感じでしたが,今回はかなり
「対バンド」が強固になってる感じでした。
まぁ全体的にリズムの塊で,そのダイナミクスの変化というか
有機的に変わっていく感じ…という音楽で,それに対して
ザビヌルのメロディやボーカル,等が乗っかってくるという感じ。
とにかくちりばめられたパルスの粒が逆にアンビエントになって
気持ちいい。
というわけで,今年もザビヌルシンジケートのすばらしい演奏
堪能できました。また来て欲しいです。ところで,このバンドの
メンバー全員物凄くすばらしいのですが,他の活動って何か
してないのかしら?…。その辺ちょっと気になりました。
- 06/07/29: トニーニョ・オルタ&カート・
ローゼンウィンケル・プロジェクト
(
ブルーノート東京)
- トニーニョもカートもCD持ってるし,カートはライブを
観に行ったこともあるし,そこそこ知ってるギタリストですが,
この二人が一緒にライブをやると知ったときは,ちょっと
驚きました。トニーニョはスタイルが既に確立されている人だし,
カートは若くてしかも知的なギタリストなので,いろいろな
事をする可能性はあるのですが,どちらかというとアメリカの
東海岸系のサウンドの人で,ジャムやクラブミュージックへの
傾倒はあるにしてもまさか南米音楽へ向かうとは…と。
というわけで,一体どういう音楽をやるのか?…と興味津々で
出かけました。カートは二回目ですがトニーニョは生で見るのは
初めてです。感想は「大きい」(笑)。ちなみにメンバーは,
- トニーニョ・オルタ(g, vo)
- カート・ローゼンウィンケル・プロジェクト(g)
- ベン・ストリート(b)
- ホベルチーニョ・シルヴァ(per)
の四人。ベースは白人のウッドベースでジャズ系な感じ,
パーカッションは南米系の人でした。サウンド的には微妙に
ジャズ,微妙にラテンな感じ。まぁバンド全体はカートが
コントロールしていて,そのうえでトニーニョが弾いて歌うと,
トニーニョの世界になる感じ。この微妙に二つの世界が
混ざっている感じがおもしろかったです。
聴いてみて思ったのは,カートがこういう音楽をやりたかったのだなと
言うこと。トニーニョがギターを弾いて歌うのは当然ですが,
意外にカートがソロとかを弾くときに一緒にスキャットしてました。
ちょっとギターで気づいた事を書くと,カートのギターって非常に
特徴的な音なのですが,モジュレーション無しのショートディレイが
かかっているか,もしかしたらオクターブ上の音をちょっと混ぜてる
様な感じ。それをフィルタで妙に絞ってるような…というかショート
ディレイの櫛形フィルタになってるのか?…って感じでした。
トニーニョはガッドの時は割と薄めの音ですが,エレキだと
結構分厚い音で綺麗な音,で結構エレキ弾いていたのは意外でした。
曲はオリジナルやったり,スタンダードを斬新にアレンジしたような
曲もやったりしておもしろかったです。というわけで,
新鮮な感じでした。カートは今後こっちの方向に行くんだろうか?…と
いう意味で気になります。
- 06/07/07:ROVO&アルゼンチン音響派セッション(
東京キネマ倶楽部)
- ROVOというと普段はマンドライブトランスと銘打って
人間トランス,とにかく大音量でぐいぐい行くライブですが,
今回は異色。アルゼンチン音響派セッションということで,
アルゼンチンから三人のミュージシャンを混ぜた演奏。
ゲストとかかな?と思っていたら,全曲一緒に演奏し,
しかも曲もいつもと違っていました。あと二部構成って
いうのも初めて。
というわけで今回はいつもと全然違う感じでした。メンバーも
全員座って,曲もいつもと違いアブストラクトというか
割と静かな曲。でもどこかグルーブしてるところはROVOらしい。
1stと2ndとアンコールでは最後の方だけちょっと音量的にも
上がってその時は観客も声を出したりして飛びはねてましたが,
大半は体を揺らす位な感じでした。
ちなみにアルゼンチンの三人とはフェルナンド・カブサッキ(g),
サンチェゴ・ブァスケス(per),アレハンドロ・フラノフ(key,per,
etc)。過去にeweからROVOのメンバーとセッションした
アルバムとかでてるようです。
というわけで,大変新鮮でした。いや,おもしろかったです。
ROVOのサウンドもいいけど,こういうのもいいですね。
でもROVOかなぁ…,ROVOだなぁー…って感じか?(^^;)。
まぁROVOのメンバーって他にアバンギャルドとかも演奏する
人たちなので,これだけサウンドとライブのやり方が
違うとROVOと呼ばなくても良いような気もしましたが,
でもしっかりROVOファンに訴えていたのでROVOでしょう。
ROVOというとライブでのサウンドの印象は確立されいると
いう感じもしていたのですが,こういう風に世界が広がっていくのも
大変おもしろく,またこういうライブをどんどんやって欲しいと
思ってます。
- 06/07/06:林正樹&新澤健一郎
デュオ(
大泉学園 in F)
- ピアノのお二方のデュオでした。といってもin Fは
小さい店なので,一台は電子ピアノ。どちらがどっちを弾くかは
曲によって交代してました。一曲連弾もあり:-)。
同じ楽器のデュオというのは,役割が被るがゆえにその
駆け引きがあったりしてとても面白いです。今回の演奏も
演奏のスタイルは,そこまで一緒じゃないのでしょうが,
二人が完全に混ざる部分や,逆にやり取りをする部分等が
どんどん変化してとても楽しかったです。こういう枠の
緩い曲を自在に行ったり来たりするお二方の演奏能力も
大変高く大満足でした。
ところで6年前にここで演奏した
七夕を再び再演。レアな曲が聴けてこちらも嬉しかったです。
見る予定のライブなど(あくまでも予定)
- ……
- 特に無し
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