文体がころころ変わってすみません。ちょっと試行錯誤 してるので…
- 02/03/18: Nervio( 六本木ピットイン)
- 来月WYSIWYGの新譜を出す新澤氏ですが,このバンドNervioも 初のアルバムをレコーディング中とのことです。 そういうわけで,今回のライブレコーディング報告ライブと あいなりました。まだ吹き込んでない音もあるとのことですが, 八割くらい出来てるとのことです。
わたし的にはNervioのライブは 去年の11月ぶりです。たしかその後一回やっていた と思いますが。 そういうで,今回のライブ久々だったんですが, 第一印象として,いつも聞き慣れた曲が ほとんどの曲が大きく変わっている,というものです。 各曲がそれぞれ明確なキャラクターを持ち,際立っている 感じがします。以前はセッション的な感じがした曲でも, 今回は非常にしっかりとした雰囲気を持っています。 レコーディングに際して,アレンジがしっかり されたのか?,と思ったりもしましたが,コメントでは レコーディングとは違った感じでやってるって事も行ってましたし, アレンジとかというより,むしろバンドとしての一体感の 向上なのかも知れません。本人達も,数回のリハより, ライブの方が,そしてさらに数回のライブより一回の レコーディングの方がバンドにいい効果をもたらすと 言っていたので,そういう事なんでしょう。
さて,いつもドラムの岩瀬氏と,パーカッションの ヤヒロ氏から作られる,粒子化された音による強烈なグルーブが 特徴のNervioですが:-),曲によりメリハリがついたことで, 音川氏のサックス,水野氏のベース,新澤氏のピアノや シンセも,かなり独特のカラーをこのバンドに与えていることが 顕著になってきた気がします。そういう意味で,バンドの 一つ一つの細胞としての,メンバーがよく見えてきた気がします。 曲のいろんな局面で,表面に現れては,すっとひいていく, そういう感じでした。
曲のカラーが多彩になって,完成されるCDも非常に楽しみに なりました。 ますます,グレードアップしたNervio,ライブ,レコード ともにとても楽しみです。期待してます。
…パラボラ…いい曲だなぁ:-)…。
- 02/02/15: ムネシモネ(ヤン・ガルバレク,ヒリアード・アンサンブル) (東京オペラシティ)
- 人間の声というのは完璧な楽器である。サックスというのは 完璧な声である。そして,選ばれた空間は音楽を作り出す。 このコンサートで一番感じたことを言葉で表すと,こういうことかも しれない。
ムネシモネ(Mnemosyne)というのはヤン・ガルバレクとヒリアード・ アンサンブルが出している最新のCDのタイトルである。その前に, おなじ組合わせでオフィチウム(officium)というタイトルのCDを 出していて,それがこのユニットの出発点である。
このユニットはヒリアード・アンサンブルという男声四人組の 和声ユニットとサックス奏者ヤン・ガルバレクの一緒に 演奏をするというユニット。男声四人組というのは,いわゆる アカペラとも言えるのかも知れないが,現状の日本で一般に想像できる アカペラとは違い,グレゴリオ聖歌やヨーロッパ民謡を完璧な 和声で歌うユニットである。オペラや交響楽等のクラシック和声と違い, あくまでもヒリアード・アンサンブルの和声は声を張り上げることをせず, むしろ無歪みの極めて繊細で純音に近い音で四人の声が重なる。 この形態がクラシックの世界で当たり前の世界なのか,クラシックに 暗い私にはわからないが,物理的な「楽器」に捕らわれない和声は もっとも美しく調和する…それはむしろ和声というより 倍音であるような…,そういう音は,通常の軽音楽の中では 決して体験できないような音である。
そして,その和声の上に重なるガルバレクは,ECM,いやヨーロッパ サックス奏者の重鎮,そして,無伴奏のサックスを吹かせたら, (もう一人ソロが似合うサックス奏者ロリンズとは全く別の方向性で)もっとも 「音楽」を作れる奏者だろう。ガルバレクはおそらく, 4,5音吹いただけで音楽を作れるサックス奏者である。
さて,今回のコンサート,実はofficiumの時にも来日しており, 私は二回目のコンサートである。ガルバレクはジャズ界で 有名なサックス奏者であるが,ヒリアード・アンサンブルは クラシックよりということで,前回も今回もジャズとは 違う客層のように思えた。もちろん内容的にも,聖歌に サックスが絡むという,表層的にはクラシック音楽のようだが, ガルバレクのサックスは即興なので,即興音楽でもある( この書き方,書いていて,違和感があります^^;)。
しかし,実際のライブが始まると,そういうジャンル的な こだわりなどどうでもいいような,音楽が今回も 展開されました。
コンサートはクラシックのホールを使ったもの。4人の 男声とサックスのためにはマイクが用意されてますが, 実際にはマイクで収音された音はほとんど使われず 生の音が会場に響きます。実際メンバーはマイクから 離れて,ステージ上を歩きまわることもありました。 そして,残響時間の長いホールは声,そしてサックスの 音を過去の音と重なり合いながら巧みな調声をつくり あげながらの音楽を作っていきます。とにかく,ヒリアード・ アンサンブルのガルバレクも音のクレシエンドの仕方, そして残響との絡み方が巧みです。そして, サックスの独奏の部分でもみずからが発した音の残響に 調和するような音を絡めるような演奏をします。 今,この瞬間歌っている音,そしてその前に空間に 放り投げられた音が,天上で混ざり合い,それが観客を 包むように降り注いで来ます。
そこで聴かれる美しい響きは,荘厳であり,むしろ この世のものとは思えません。このコンサートを聴くことは おそらく現状の日本においては「体験」と呼べるような ものなのかもしれません。
この音楽何なのかを文章で語るだけの文章力を私は 持っていません。しかしまるで天上の音楽を聴いたような 体験な気がします。ただただ,心地好かったと,そして 神聖であった,そういうコンサートだったといえます。
- 02/01/18: Quiet Leaves(神楽坂SOMEDAY)
- さて,今年最初のライブ観覧です:-)。 Quiet Leavesは前回に続いて 丁度三ヶ月ぶりになります。実際に彼らのライブ自体が 三ヶ月ぶりのようです。感想としては前回と同じで, やはりこのバンド,アクゥースティックなサウンドで,バンドらしく 自在に変化する演奏。実に自由で,演奏している方も, 見てる我々もとても楽しいです。本当に息があってるというか, どこで何が起きてもメンバーは対処でき,従って無から無限大までの 広い範囲で曲が変化していくような,ダイナミズムを 演奏から感じることができます。
前半は比較的沈美的な演奏が多いように感じましたが,後半は 爆発。しかも,止まるくらいな瞬間から爆発まで急激に変化する 演奏でした。
しかもこのバンド,新澤氏と岩瀬氏の曲のせいもあるのでしょうが, メロディアスでポップな感じが全体に流れていて,ダイナミックながらも, 非常に親しみやすさ,美しさがあるところが非常に独特の オリジナリティを持っているところだと思います。
またライブは(三ヶ月くらい?)先のようですが,見ていて元気が出る, そして,すばらしい演奏,また見にいきたいです。
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