99年4月〜6月に見たライブなど

99/06/30:マイク・スターン ブルーノート(ジャパン)
メンバーは 実はマイクスターンを見るのは確か初めてである(^^;)。
マイクスターンは現在三大ジャズギタリストに,パットメセニー, ジョンスコフィールドとともに入れられることもあるギタリスト。 ちなみに私はメセニーとジョンスコとビルフリゼルで三大ギタリストと 思ってるので,そうなりません(笑)。
良く考えてみると,上に挙げたギタリストで,唯一見てなかったことになる。 そういうわけで,どういうわけか縁があまりなかったギタリストである。 この理由は微妙に彼ら3人とマイクスターンの活動人脈が異なる ことであろう。良く考えると上記三人は共演アルバムが既にあるが, マイクスターンはない。しかし今度,ジョンスコ,ビルフリとの 共演盤がでるらしい。これも楽しみである。
さて,というわけで,わたしのなかでは,マイクスターンを 良く知るためライブでもある:-)。演奏としては,マイクスターンの バンドだからか,ほとんどマイクが弾いていた。サックスは テーマを弾いて,ちょっとソロを吹いて,あと7割はギターソロ という感じ(^^;)。つまりマイクファンには堪らないであろう。 おそらく全曲マイクのオリジナルではないか?。キーボード レスであったせいもあるが,イントロ等もマイクのリフやコード ワークで始まる曲が多い。無伴奏のソロとかもかなり長くやっていて, それがまた,ダイナミックが非常に豊かで,ミストーンが全くない。 フレーズ的にはバップやロック的なフレーズを割とすなおに 弾いてる上に,マイク自身がかなりいろんな人に真似されているため(^^;), 今となっては,フレーズにはそこまで新鮮味はないのであるが, とにかく,タッチの安定感と,音色の豊かさ音の太さがすばらしい。 「出音で差が出る」という感じである。
もう一人のスター,デニチェンであるが,相変わらずの 重量級のドラムを聴かせてくれる。ただ私が座った位置が 悪かったのか,バスドラムの細かい音が聞き取れず, ペダルワークに独特のものがあるデニチェンのドラムを 楽しむには多少不満があった。
デニチェン自身はpick hitsとかでジョンスコとやっていた 時期に比べると,多少ピークは過ぎた気はするが,やはり 独自のスタイルは健在で,デニチェン目当ての人も 満足だったのではないか?
最後に音であるが,新しいブルーノート東京は はじめていったのであるが, 会場がステージに対し横に広い。私は横の端に座ったのであるが, 会場のメインスピーカは内側を向いているため,あまり良く音は 聴こえなかった。この辺がかなり不満で,おそらくそのせいか, スターン以外がイマイチ音の抜けが悪いという印象を持ったので あろう。

99/06/22:こてらいんファンの集い(謎) WYSIWYG( 六本木ピットイン)
前回からおよそ3ヶ月ぶりの WYSIWYGのライブ。前回のライブで新曲を披露したが,今回は そのほぼ新曲が半数,残りがアルバムにはいってる 曲や昔ライブでやっていた曲であった。特に前半は最初にスマイルを やった後はほぼ新曲のラッシュ:-)。後半も古い曲が 多い中にもほぼ新曲が1曲程度あった。fragileスタンダードの 慶良間鹿もあった。
今回はギター矢堀氏,キーボード新澤氏ともにセッティングに 変化があり,矢堀氏は再びラックを導入していた。以前ラックから フットエフェクタに移った時期があったが,向谷@カシオペア氏との セッションでラックに感化されたらしい(笑)。新澤氏は トレードマークの一つであるRhodesを用意してなかったが, Ensoniqのサンプラーに自分のRhodesの音をすべてのノート,数段階の 強さに渡りマルチサンプリングしたせいで,音色的にはほぼ完璧な Rhodesサウンドを再現。更にいつものMoog,KORG,アコピと この辺はいつも通り。
矢堀氏は「ミスが多かった」と自分では言っていたが,聴いていて 気になるほどのものはなく(とはいっても顔をみたら間違ったのが バレバレ:-p),むしろ力が抜けて矢堀氏のクールな持ち味がでてる 様であったが,本人はいろいろ考えながら弾いていたらしい。
新澤氏は,生ピアノのプレイが光っていた。他の楽器がエレクトリックで ある中で生ピアノの音色に気をつかった演奏。ピアニシモや 細かい残響を制御しつつ,バンドの中で埋もれないすばらしい演奏で あった。もちろんアンコール等で見せたMoogのソロも爆笑であったが:-)。
その他,岡田氏のベースもいつも通りすばらしい。 私の思うベースのあるべき姿である:-)。歌うベースを弾かせれば, おそらく日本で,いや世界でも数本の指にはいるであろう。 島村氏もバンドをしっかり支えるドラミング,作曲もすばらしい。
このバンドも結構長くなったが,前回のライブ以降,再び いい具合いに進化してきてるように感じる。
今回は新澤氏の他のバンドのレコーディングの関連で, WYSIWYG自身のレコーディングは未定になってるそうだが。 この状態も是非記録して欲しいものである。

99/06/10: 新澤・岩瀬プロジェクトレコーディング(3日目)
5/30の続きである。今日は四曲録音したらしい。
私は昼の2時過ぎから2時間ほど,おじゃまさせて頂いた。 丁度セブンブリッジという曲(ですよね?^^;)をやっていた。 先日のメンバー4人に加え,岡部洋一氏がパーカッションで 参加。岡部氏は単なるリズムパーカッションというより,SE的な 音をいろいろつくり出していくので,非常に面白い。
しかしこの曲,結構難しく,メンバーもかなり苦労していた。 さらにシンセとかの音色が時間で変化したりして,最初と 後では音が違っていたりとか。
4時半くらいにどうやらセブンブリッジは終了。そこで 私も失礼させて頂いた。おそらくこの後に3曲とった様である。
明日も,パーカッションを加えるとかいうのをやるようだ。 前とった音をリミックスするのとかも進んでいるようで, すばらしい出来が期待できる。
ところでバンド名はどうなったんだろう?(^^;)。

99/06/02:ジェフ・ベック(東京国際フォーラムホール)
孤高のロックギタリスト(笑),ジェブ・ベックがニューアルバム (Who else)をひっさげて来日した。
メンバーは,ジェフベック(g)の他に, スティーブ・アレキサンダー(dr,syn), ランディー・ホープテイラー(b), ジェニファー・バトン(g,g-syn) の4人構成。打ち込み等も多少使用している。
新譜の前半にドラムンベースぽい曲が数曲あるが,それらの曲は うち込みを使用していた。昔のヒット曲もたくさん 演奏し,それらの曲は打ち込みというより,もう一人の ギタリストがギターシンセ等を駆使し,キーボードパートを 再現していた。実際彼女の演奏は実に器用で,関心した。 しかしどうも雑用的で,本人がそれで楽しかったのかは 不明である(^^;)。
新譜もそうであったが,基本的にはジェフベックのギターが 聴ければいいという感じのコンサートで,彼以外のパートは あまり日が当たらず,プレイ的にもあまり凝ったことはしない。 ドラムのリズムが悪いとか,ベースも有名なベーシストを使って いるが,彼である必要はないのでは?とかいう意見もあった(^^;)。
ベックの演奏は音色・フレーズなど,実に彼らしく独自であった。 意外にエフェクタはあまり使っておらず,足下には2つくらいの, フットスイッチがあるのみ。実に多彩な音を出していたが, おそらくタッチとギター本体のボリュームで行っているのであろう。 驚異である。あとピッキングはほとんど指。親指のダウンピッキングが 多いが,人指し指をつかったり手のひらを使ったり多彩である。 アームやスライドバーも使い,実に楽器のコントロールが巧みである。
途中でギターを変えたりもしたが,変えてもベックの音。メインで ストラトを使っていたが,悲しみの恋人達ではレコードの音がする。 結局この人も,楽器ではなく自分の手から音色を出していることがわかる。 その音色も独自で,なんか普通のギターとは全く違う。
自分がかって,彼にあこがれて,良く考えれば, 今でもそういうスタイル(音色派^^;)を追い続けていることに気づいた。
ロックなので,ジャズやフュージョンを聞き慣れた私からすると, 曲が単調とか音がでかいとかいうのもあったが,基本的には ベックのギターを堪能出来れば十分というコンサートであり, 実際十分満足できた。

99/06/01:ポール・ブレイ( 新宿ピットイン)
ポール・ブレイというとmusician's musicianとか, 孤高のピアニストとか,まぁ文言は多い(^^;)。 決してメジャーではないのであろうが,軽く扱われる事はない。 むしろ芸術性の高いミュージシャンとしての扱いが多い。
彼のピアノを称して「間・空間を表現している」, 「禅に通じるものがある」,「独自のリリシズム」とかいう 表現も良く聴く。活動的にも昔から積極的にソロピアノを弾いたり, ポール・モチアン,チャーリー・ヘイデン,パット・メセニー, ジャコ・パストリアス,ビル・フリゼル,ゲイリー・ピーコック等とも 共演歴がある。まぁはっきり言うとマニア向けなのである。
今回のライブはソロピアノによるもの。最近ECMから 「Not Two Not One」というアルバムを出したが, それとはメンバー的には関係がない。
むしろソロピアノというと同じくECMの往年の名盤 「Open, To Love」(1973)が浮かぶ。 実際ライブでもこのアルバムからの「Ida Lupino」を(もしかしたら 単にモチーフに使っただけかもをやったりしたので, 本人もこのアルバムの評価が高いのは意識しているのだろう。
演奏は完全なフリーフォーマット。曲があるのかどうかは 良くわからないが,あったとしてもモチーフ程度にしか 感じられないものがほとんど(コンファメーションとかあったがあ^^;)。 各部の一曲目はどちらも20分以上の演奏で,その後は拍手に答え, 5〜8分くらいの演奏を3,4回やったという感じだったので, もしかしたら各部の一曲目がインプロビゼーションで,他のは おまけ程度の演奏だったのかも知れない。
演奏の雰囲気は,全くバップやスイング的なフレーズは現れず, ポール・ブレイ独自のものである。したがって通常のジャズ ピアノソロとは異なる。ムチャを承知で挙げると,キース・ジャレットの ソロピアノと多少似た雰囲気がある。しかしキースを思い浮かべると, 逆にそれぞれの差が良く見えてくる。というのはポール・ブレイに 比べるとキースには「曲に乗って演奏している」「神の声を聴いている」 「わかりやすい」ということが鮮明になる。「曲に乗る」というのは 例えばあるパターンとかの上でしばらく演奏を続けるということであるし, 「神の声」というのはカタルシスや神々しい部分があるという事である。
言い換えるとポール・ブレイが演奏で繰り出すフレーズは,まるで 全く手垢にまみれてない様に感じるほど,すべてがポール・ブレイ自身の 内部から次々に生成されている感じなのである。同じようなフレーズを 4小節として繰り返すことはないのである。次々と流転していく。 そういう意味では物凄いものを感じるし,良くエネルギーが続くものだと 驚きを感じる。
あと特徴を挙げると,左手のコードが独特である。冒頭に書いたように 間を生成しているという感じはなく,常にコードを弾いていたが, そのコードがほとんど2度でぶつかる音を持っている。したがって, 「グシャ」と濁った感じがするのである。おそらくあまり多くの音は 弾いてはいないのであろうが,ペダルの使い方にもよるのだろうが, 濁りのせいですっきりした感じはしない。 この辺の感じは上記2枚のCDとはかなり印象が異なった。
音色に関しては,非常に独特でこれはOpen To Loveとも共通に感じられた 「まるで撥弦楽器のような」音色なのである。言い換えるとシャリシャリで 弦の揺れが聞こえてきそうな音。これがおそらくポール・ブレイの 音なのであろう。濁ったコードと合わせて独特の音であった。
観客は200人ほどいて,立ち見であった。そのせいもあるかも知れないが, 私自身はかなり疲れた。音色やフレーズの生成とかという点では, すごかったが,決してわかりやすい音楽ではない。 しかし強烈な個性を感じさせる演奏であった。

99/05/30: 新澤・岩瀬プロジェクトレコーディング(2日目)
5月16日に六本木で行ったのと同じメンバーによるレコーディング。
  • 新澤健一郎(p,kb)
  • 岩瀬立飛(dr,per)
  • グレッグ・リー(eb,wb)(そういえばグレッグのウッドは珍しい)
  • 音川英二(t-sax,s-sax)
私は3曲程見学させてもらった。レコーディング自体は今日が二日目。 だいたい3日か4日くらいの日程のようだ(トラックダウンは別)。
新澤氏の弁によると今日の方が調子が良かったらしい。私が見た3曲の うち二曲(偶然の…なんとか(^^;)というタイトルの曲と,TRUNK)は, いずれもユニークな曲で,あまり日本人のジャズでは聴かれないタイプ。 ヨーロッパ色が強い様に感じる。
割とシンプルなリフの上でフリーインプロビゼーションを行う感じもので, 一曲(偶然の…)は,キース・ジャレットのEye Of the Heart part.1と ちょっと雰囲気が似てるが:-p, もっと曲としてメロディーやコードが美しい。
あとTRUNKは,前日にシーケンスパターンを打ち込んだものの上で 演奏するもの。これもシーケンスと各メンバーの生楽器の演奏が 実にいろんな色合いを出しており,どのようにミックスするのかが 非常に楽しみだ。楽器バランスで,全然違う曲になりそう。
もう一曲はMr.Mという7/8拍子の曲で,これは結構メンバーも苦労して, 何回か取り直しをしていた。それぞれの演奏に違いがあって, どれかを選ぶというのは難しかったようで,新澤氏も悩んでいたが, 比較的タイトに仕上がった最後のバージョンをOKトラックにしたようだ。
だいたい14時過ぎに行って18時まで,4時間くらいおじゃました。Mr.Mで 多少時間を食ったが,他は割とすんなり進んでいたようで,前日に イマイチだったのをこのあとに録り直すという話だった。
この後,新曲の録音もあるそうで,アルバム全体としての仕上がりが, まだはっきりしないので,この日に録っていた曲もどう仕上げるかは 未定とのこと。
えぇー,その後,新澤氏本人から,「曲によってはTrack Downとかで 大きく印象がかわるものもありますよ」という意味で, アルバムの仕上げは事前にちゃんと考えてある,という訂正を いただきました。ちょっと私が違った解釈をしてしまったようです。 申し訳ありません(_o_)。(99/06/03)
後は6月10日にパーカッションの岡部氏を加えた録音をするらしい。 上記の3曲だけでも実にユニークな曲であり,アルバム全体としても 大いに期待できる。9月発売が楽しみである。

99/05/16: 新澤・岩瀬プロジェクト( 六本木ピットイン)
去年の10月以来の様な気がする。確か今年の1月にも 六本木ピットインでライブを行っているが確か見てない。 そのほかにもこのバンドは大久保のSOMEDAYとかでも ライブを行っているそうだ。
今回は,新澤健一郎(kb),岩瀬立飛(dr),音川英二(sax), グレッグ・リー(b)の四人。元々キーボードトリオで始めた バンドだが,今後はサックス入りでやるようだ。
今回は今月末からこのバンドのレコーディングを行うというと いうことで,その辺の調整も兼ねた部分があったようだ。 そのせいか,結構メンバーの演奏も気合いが入っていた。
とはいえ新曲は2曲:-)。あとは以前,このバンドや他ので 演奏したことのある曲。以前の演奏に比べ完成度が上がっている。
特に岩瀬氏のドラミングはすばらしく,「ドラムだけで曲になっている」 という状態。キーボードがバッキングを弾かないという曲があったが, ドラムだけで十分にバッキングになっている。また新澤氏も 今回はほとんど生ピアノとムーグのみで演奏を行っていて, 特にピアノは,すごく豊かな音を出すようになっていた。 岩瀬氏も新澤氏も音の数は多いのだが,空間があるという 感じの演奏であった。
あとで聞いたがRhodesはライブ中壊れていたそうです(^^;)。 ライブ後直ったそうです(^^;)。
各メンバーの演奏が単独で聴いても十分聞き応えのある演奏を してなおかつ相乗効果を生むという演奏が理想的なのであるが, そういう感じに近い。曲自身もバリエーションが豊かで, これをCDにしても非常におもしろいアルバムになりそうである。 アルバムの発売は秋のようであるが,楽しみである。

99/05/08:小池修バンド( 六本木ピットイン)
今年2月10日に続いてこのバンドを聴くのは二回目である。
メンバーは前回同様
  • 小池修(sx)
  • 石川雅春(ds)
  • 青柳誠(p)
  • 中村康就(kb)
  • 新澤健一郎(kb)
  • 納浩一(b)
  • 田中倫明(perc)
である。
実はちょっと遅刻していったため,後半しか聴いていない(^^;)。 簡単なレポートしか書けなくて申し訳ない。
前回の演奏でも思ったが非常にテニクシャンのバンドである。 とは言っても「ちょー難しい曲をバリバリ弾く」というタイプではなく, 「出てくる音がまるでレコードのようだ」といううまさである。 実に安心して聴ける。小池氏のサックスのサウンドの綺麗さ, ピッチの良さからそう感じるのかも知れない。特に今回は バンドサウンドのバランスも良く,前回以上にそう感じた。
曲はアフリカンポリリズムを取り入れた様な曲もあったが, 全体的にはアメリカ東海岸のコンテンポラリージャズ的な 雰囲気を感じる。キーボード3人ながら,無駄な音はほとんどなく 実にバンドがサウンドしている。こう完成度が高いと 「面白味がない」とか「この先どこに行くのか?」でも言いたくな るのが心情だが,そういうわけでもない。 たぶん楽器をやらない人が聴いても心地好いサウンドだと思う。 楽器をやる人が聴いてもいい音楽だと思う。そういう音楽は いい音楽だと思います。はい:-)。

99/04/16:カーラ・ブレイ( Sweet Basil 139)
カーラ・ブレイという人は,どういう人といったらいいんだろう? 実は良くわからない(^^;)。しかしパット・メセニー,ポールブレイ, チャーリー・ヘイデン等ジャズ界の巨匠が,彼女の曲を演奏した 経験を持つ。彼女のバンドには,過去にハイラム・ブロックがいたり, 現在でもスティーブ・スワローがいたりする。とにかく周りに いる連中が,物凄いミュージシャンばかりなのである。
というわけで,一度生で聴いてみたかったのだが,かなり久しぶりの 来日ということで,楽しみに出かけた。メンバーは
  • カーラ・ブレイ(p)
  • ラリー・ゴールディングス(org)
  • スティーブ・スワロー(b)
  • ヴィクター・ルイス(ds)
  • ルー・ソロフ(tp)
  • ゲイリー・ヴァレント(tb)
  • ウォルフガング・プシュニク(as)
  • アンディ・シェパード(ts)
である。結構豪華だ:-)。
Sweet Basil 139というライブハウスは始めていったが, かなりおしゃれで,いつまで持つか心配だ(笑)。 セットは1セット。入れ替えせい,1セット8000円は高いけど, 出演者によっては仕方ない。1セットは1時間くらいだ。
というわけで,演奏は5曲+1アンコールであった。 作曲で有名な彼女らしく,彼女のピアノ自身は,あまり フィーチャーされてない。4管編成だが,ホーンアレンジが独自で とてもユニークだ。曲自身のモチーフもちょっとジャズでは 考えにくいものが多い。なんかヨーロッパ(フランス?)ティストの ミュージカルの音楽を聴いているようである。説明が難しい…, ジャズの様でジャズの様でない,でもジャズだなぁ。
凄くはないけど,美しくて奥が深い音楽という感じだ。 基本的にロマンチシズムを感じさせる。 もっともこの感覚も,「カーラはすごい人だ」という先入観が そうさせるのかも知れない。しかし繊細で美しい音楽ではあった。 女性らしいというと差別的だが,実は女性のジャズミュージシャンの なかで繊細さを感じる人は少ない。しかし彼女の音楽にはそれを感じる。 その辺が,周りにすごい人を従える所以なのかも知れない。
批判的な記事と誤解させると嫌なので,念のため書くが,非常に ユニークで楽しめた。ただしビックネームが多いからといって, 圧倒される演奏を期待してはいけない。むしろ不思議な幻想の世界に, つれていってくれるような演奏だ。もっともその辺の微妙な アレンジがわかる人には圧倒されるような音楽なのかも知れない。




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