live report

2011年に見たライブなど

11/5/29:キース・ジャレット(オーチャード・ホール)
来日していれば必ず観にいくキースのコンサート。今回は 取りではなくソロでした。で,行ってきました。今回の来日でわたしが みるのは,この日の公演のみの鑑賞なので,前日がどうだったかは よくわかりません。
今回は後半に行くにつれどんどん良くなってきた感じがしました。 前半は和音やメロディの緻密さや無駄の無さはさすがでしたが, いろいろと試行錯誤してる感じもしました。後半は出だしから高低の 細かい繰り返しから変化をつけていくサウンドや,美しいメロディの曲, ゴスペルっぽい演奏など,演奏も多彩でしたが,キース自身が演奏に のめりこんでいくような感じというか。
演奏をやり始めて,すぐに気が変わって,そのまま別の曲を演奏したりも しましたが,それがまたすばらしい出来でした。
アンコールは四回,サービスが良いと感じました。今回の来日がこの日で楽日 だったというのもあるでしょうが,後半の方が上り調子だったということじゃ ないかな?と思いました。そういえばアンコールの三曲目はブルースでしたが, 今回はブルースはこの一曲のみでした。
全体的に,メロディや和音構成に気を使った演奏が多く,現代音楽ぽい演奏や, ファンキーな演奏は少なかったという印象です。
毎回来日ごとに違った風景を見せてくれるキースのソロ, また違った風景を魅せてくれることを期待してます。

11/4/18:新澤健一郎GinkgoQuintet [イチョウ五重奏団] (大泉学園inF)
感想を書くのが遅くなってしまったので,ちょっとメモ程度。 というかちょっと自分の事情であまり集中できなくてすみません。
一年位前から新澤氏が始めたGinkgoQuintetは,ピアノのほかに フルート,クラリネット,ヴァイオリン,チェロという室内楽的な 編成で,ジャズやブラジル音楽など,ジャンルを選ばず演奏をする ユニットという感じでしょうか。以前から存在を知ってましたが, 一度もライブを観てなかったので観たいと思ってました。
今回のライブは,新澤氏の他,太田朱美(fl),土井徳浩(cl),高橋香織(vln), 伊藤ハルトシ(cello)という編成。通常は会田桃子(vln)ですが, 今日だけ特別編成なので,通常とどれくらい違っているのかは よくわかりませんでした。
前半のみの干渉となってしまいましたが,メンバーのオリジナルのほか ジスモンチの曲などを演奏。編成が面白いので非常に独自な世界に。
今度はもっと気を入れてみたいと思います。

11/2/6:Havard Stubo Quartet (新宿PITINN)
ノルウェーのギタリスト,ホーヴァール・ステューべ(と読むのか?)が 率いるクァルテットの公演。メンバーはHavard Stubo(g), Knut Riisnas(sax),Torbjorn Zetterberg(b), Hakon Mjaset Johansen(dr)。ベースの人はスウェーデンからと 言っていた気がします。綴りは不正確です。
初めて聴くメンバーですが,それぞれ北欧の著名なミュージシャンとの 共演歴があるとの事。セット的にはオーソドックスなアクゥースティックな クァルテットで,ベースもウッド,ギターもフルアコでした。 ですが出てくるサウンドは,まさに北欧のジャズ。アクゥースティックで, どこかラフな乾いた感じがしながらも,まるで隙の無いバランスで すべての楽器が必然を持って配置されているという感じ。すべての楽器が 輪郭がきちんと際立って聞こえ,でもぶつかることが無い。その中で ギターはソロを弾く時,バッキングをする時と瞬時に音色や音量を コントロールして,バンドのサウンドをコントロールしてました。
エレクトロニカじゃないこういうアクゥースティックな演奏をしても, 凄く関心させられるところは凄いなぁと思いました。
ちなみに今回は前座で新澤健一郎(p),太田朱美(fl)のデュオが 30分ほどの演奏。こちらも短時間ながら色とりどりのサウンドを 二人で作っていて,とても聴き応えがありお得なライブでした。




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