去年も去年のライブを総括したので ことしもやってみることにします:-)。 今年見に行ったライブについて回想したいと思います。
ずいぶん前から今年のライブの一番印象が強かった事で何を 書くかは決めてました。で,結局その印象は変わらないものでした。 それは「ブライアン・ブレイド,すげー」です(^^;)…。 東京ジャズ2002でのショーター クァルテットでのショックがすごかったです。そのあとしばらく ブライアンの出てるCDを買い漁ってましたし:-)。
…という感じですが,あらためて順番に思い起こしましょう。 今年のわたしのライブレポートをみると,見に行ったライブは 日本人のに限っていうと,あまりいろいろ行ってないないです。 仕事が忙しかったせいもありますが,新たなバンドを見に行ったり する事がなかったっ点はちょっと反省。来年はもっと積極的に 行けたらなぁ…,等と思ってしまいました。
とはいえ,そういうなかで良く見に行った新澤氏の ライブはいずれもすばらしかったです。まぁたくさんみてるから なおさらという感じもあるのでしょうが,一つ一つのライブが集中していて 盛り上がってましたし,その中で確実に変化していくという感じがあり 何度いっても飽きるようなところが無いのがすばらしかったです。 活動の場がどんどん広がっているようで,来年も一層の活躍を 期待しております。
さて,次に来日関連。イベント(ジャズフェス)を除くと,観に行ったのは, ムネシモネ, ブッゲ・ベゼルトフト&ウィブティ, パット・メセニー・グループ,キース ・ジャレット,プリンス,ラーシュ・ヤンセン・トリオ, Tribal Techです。 こうやって書くと,結構充実してましたね。それも非常にわたし的に ツボにはまる人達が来日しました。
はじめてみたのはブッゲ・ベゼルトフト, ウィブティ,ラーシュ・ヤンセンですが,いずれも北欧の人達です。 そういう意味で言うと,もともと注目はしてましたが,今年は 北欧ジャズがますます根付いてきたという印象がありますし, 後で述べる東京Jazzでの話もありますが,「噂」だったフューチャージャズが いよいよ日本に上陸してきたという印象もあります。ブッゲが思った以上に かっこ良く,さすがジャズランドレーベルの総帥という感じ。 ラーシュは アクゥースティックなジャズですが,やはりヨーロッパらしい,コード感覚と メロディを披露してくれました。
それ以外のムネシモネ(ヤン・ガルバレク&ヒリヤードアンサンブル), パットメセニーグループ,キースジャレット,プリンス,トライバルテックは 毎年(キースは比較的毎年ですが)来るわけではなく,ずっとわたしがみたいと 思っている人達のトップクラスの人達です。良くこれだけ来たよなぁ…という 感じはします。もう,いずれもすばらしいライブというか奇跡のような ライブを体験できたのが,本当に良かったです。
さて,あとは挙げてないのがジャズフェス関係。わたし的にはオランダで ノーシージャズフェスをみたのが 大きかったですが,その他にも,例年と異なり 春に開催された横浜ジャズプロムナード, そして新しいジャムバンド系のイベント True People's Celebration,そして東京 Jazz2002と思い返すと結構充実していた気もします。ジャズプロムナード 以外は初体験でしたので,非常に刺激的でした。まぁノーシージャズは ちょっとみただけ…という感じなので,出来れば来年も何とかして 行きたいです,今度はじっくりチケット取って。
True Peopleは,新しいシーンを 確認するという感じしたが,ジャズファンとはあまり接点がないところに しっかりとインストインプロビゼーションのシーンがあるのだなぁ…と 思えたところは良かったです。手作りのイベントって感じなのも良かったですし。 このシーンずっと発展して欲しいですね。 そのうちすごい人達が出てきそうですし:-)。
そしてやっぱり東京ジャズ。なんだかんだ言ってもこういう大手が しっかりお金をかけて行うイベントには,その良さもあります。 会場に食べ物を持ち込めない…っていう,ちょっとイベント的には 肩透かし的な感じもありましたが,メンバーの豪華さはやはりすごかったです。 またモルベルバンドやハンコックのバンドみたいにフューチャージャズ的な 音楽が草の根からやっとメインストリームのジャズに吸収されて来たという 印象を受けました。
ちょっと話がそれますが,ジョンスコのCD,ウーバージャムも含めて, 今年はそれまでアンダーグランドでうごめいていた,テクノやジャムという クラブシーンの新しいインストがようやく従来のジャズファンにもわかる形で, 提示された年だった…という気もします。
…で,話が戻りますが,そういう新しい音楽の中にいながら,圧倒的な 存在感を示したのがアクゥースティックカルテットのウェイン・ショーター でした(^^;)…。 まぁ,これはもう音楽のフォーマットの問題じゃないですね。 音楽の新しさやすばらしさはフォーマットとは違うところにあるというのを 見事に証明したようにも取れます。こんなことを書くと新しいジャズに 抵抗がある人達が大喜びをしそうですが:-p,むしろわたしはショーターの バンドにはジャムやテクノや…,はたまたロックのようなスピリッツや 緊張感を感じました。そういう意味でいうと,言葉でなんと表現していいか わかりませんが,わたしが演奏から受け取るわたしが重視しているものは 別にスタイルに固有なものではないのですが,ただし新しいフォーマットの中に 存在しやすい。新しいものを追うのはそれがそこにあるからだろう…と 思っているからなのでしょう。しかしその本質を実にフォーマットに 頼らずに取り出して示してくれたのがショーターのバンドだったように 思います。今年たくさん観たNervioとかも,結局そういうものを感じるから, 何度も観に行くのです。
そういう意味では最後には大物の力が目立った感がありますが, しっかりそのスピリッツが,新しい音楽の中に伝わっていることが 再確認出来た気もします。
今年は,あまりたくさんのライブに行けなかったのですが,しっかり いいライブに行って,得るものがたくさんあった気がします。 来年もいいライブが体験出来ますように,楽しみにしたいと思います。