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猿田彦フォーラム
「猿田彦フォーラムってなに?」と聞かれると, 実は良く知りません(^^;)。日本の神話に現れる猿田彦を 深く考察しようということで行われている様です。猿田彦というと 天孫降臨の時に道案内した神様として有名です。今回は知り合いに誘われて,ライブ(とか)および翌日の フォーラムを楽しむ目的で来ました。
以下,ライブレポートではありますが,いつものライブレポートとは ちょっと違う感じに書きます。写真があるというのもありますが, 私自身が,いつもと違い,ちょっと神がかかり的になってますので, 音楽自体のレポートというより,メッセージとか雰囲気中心になります。 ご容赦を。
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火入れ
まず夕方の5時くらいから野焼き祭りというのが 始まります。会場は右の写真の通り,神社の裏の森に囲まれた, 野外です。実はここはお供えの米を作る神田で,その 収穫のあとで行われたのです。この日は天気が悪く, 雨が降ったりやんだりでした。しかしそのおかげで, こういう木々に霞がかかるという,なかなか幻想的な 雰囲気で始まりました。神田の中には藁を敷き詰めて,その真ん中には釜というか 火をくべるような場所があります。実はこの中には, 子供たちが作った土器のお面が仕込まれているそうです。 そしてその奥にステージがあるという形になってます。
時間になると写真のように,神主さんが呪いをし,火を 起します。そしてその日がこの釜にくべられるという形で, この野焼き祭りは始まるのでした。
ライブ
火が燃え上がり出すと,ライブが始まります。ライブが始まる頃には 暗くなりはじめ,ますます不思議な雰囲気になります。ライブは三つのセットにわかれてます。最初は 「細野晴臣& 環太平洋モンゴロイド・ユニット」という細野晴臣の ユニット。
このユニットは細野晴臣をはじめ7,8人程度のユニット(良くわかりません^^;)。 楽器は,細野氏自身がボーカル,ギター,ベースで,そのほかは 和太鼓やガムラン,笛など民族楽器とコーラス等を多用した アジアテイストというか,どちらかというと南方系のイメージを 持ったサウンドを作り出してます。
細野氏以外に女性のかん高いボーカルとかも入ります。どちらかというと 歌詞もウチナー的な視点で書かれたものを歌っていて, 良く考えるとこのお祭りの主旨に反してる気がするんですが(苦笑), おそらくそれも計算のうちなんでしょう。
すごくスカスカのサウンドで,しかもテンポもゆったり, そして細野氏のかったるそうなボーカルで,リラックスが出来る サウンドですが,やっぱりどこかしらポップな感じがするのは 細野氏自体の体の中のサウンドが洋楽だってことなのでしょう。
細野氏の次は岡野弘幹with天空オーケストラです。 ちなみに写真はライブのときだが,ぶれて全然わかりんません(^^;)。すみません。 ただこのようにたき火を前にして幻想的な雰囲気だったという ことを載せたくて載せてます(^^;)。
天空オーケストラはいわゆるニューエイジミュージックの 様な感じの音楽。岡野氏自身が,良くこの手のレイブやエコがらみの イベントで演奏したりプロデュースすることも多く,その手の 人には結構人気があるバンドです。このお祭りのプロデュースも 岡野氏が絡んでいるそうです。
わたしは岡野氏のライブは実は3回目になりますが,いつもの様に 民族楽器や電子楽器を合わせたサウンドはなかなか素朴で良いものです。 しかしこれは岡野氏が望んだことなのかはわかりませんが,実は 今回の3セットの中では天空の音量が一番大きく,結果として 良くいえばエネルギッシュ,悪く言えば力,つまり 自然を抑圧してるような感じがしました。実際に他の2セットのときと 違い,天空のライブの時は周りの虫の声など掻き消されてしまいました。 そして,それを知ってかしらずか,なんと天空の時が一番 雨がひどかったのです。すごく興味深かった現象でした。
そして最後のセットはアイルランドからのゲスト, リアム・オ・メンリィ(Vo,笛,キーボード), スティーブ・クーニー(ギター等), ニーヴ・パーソンズ(Vo)の三人。最初,リアムとスティーブの デュオで数曲演奏しました。民謡的なサウンドです。その後 ニーヴが入ってきて彼女がボーカルで更に歌いました。
このユニットは非常にアクゥースティックで静かだったせいもあり, それぞれの楽器や声の音が森に染み渡り,一番, 自然に調和していました。そして不思議なことに,彼らの ステージの時,雨はやんでいたのです。
なお,ちょっとした試みで和太鼓との共演とかもありました。
最後に,今日の3セットから人が集まりジャムセッションが 始まりました。これはさすがに盛り上がったため,雨も降りだし ました:-)。 …という書き方は変ですが,本当に不思議なことに, 天気とステージの音量がシンクロしていたのです。 一応神的な祭りのステージというか,祭りです。こういうことが あってもいいのかも知れません。
打ち上げ
というわけで,ちょっと不思議なステージでもありましたが, なかなかいい体験でした。実は,ちょっとしたコネで, この打ち上げにも潜り込ませてもらいました。 奇しくも細野氏等と間近に接する機会を得たのですが, ここでにわかファンを演じても,なんか失礼な 気もしたので(笑),ちょっと遠くで,見るだけにとどめました。しかしまぁ全体的にもいい経験でした。