ここでは旅で感じた簡単に出雲の魅力をまとめる。神社と遺跡
今回の旅の目的はこれであった。出雲は出雲大社を はじめとし古い神社や古墳が多い。出雲地方は 大国主の命を中心とした古い神話がたくさん残っている ところである。日本の古代史が好きな人には 是非お勧めである。建物としての神社はすべて大社作りであり,あまり 見た目には変らないが,後世のようにいろいろ 朱塗りや金箔で装飾した社に比べ,落ち着いた風格を 感じさせる。
古墳は資料館が必ずあり,銅鐸や銅矛等をみることが できる。いずれもあまり人がおらず,ゆっくりみることが できる。
松江城下町
江戸時代に入り,出雲国は松江と改名する。 城下町としての松江はかなり良く保存されていて, 江戸時代の地方都市を堪能するにはいい場所である。 城も木造の天守閣がしっかり残っており,中にはいると 当時の城の作りが理解できる。城の周りには堀がめぐっていて,船で回ることができ, 当時の交通手段としての川,また堀からの城下町を 堪能できる。城の脇には武家屋敷などが保存されている。 小泉八雲関連の施設もあり観光対象になっている。
出雲地方の食べ物
食べ物というとまず蕎麦。出雲蕎麦といえば有名らしい。 基本的には割り子蕎麦で食べるか釜上げである。 割り子はお椀に出汁をかけて食べる冷たい蕎麦。 釜上げは具の乗っていないただの暖かい蕎麦だが, どうやら途中で出汁でゆがいている様子。かなり出汁が 麺に染みている。麺は蕎麦の殻が混じってるらしく, 黒い。手打ちの店が多く麺は腰がある。宍道湖という湖があるため,そこの珍味がある。 しじみ,蝦,白魚,鯉,鰻,スズキ,アマサギだそうである。 しかし鯉は冬の方がいいらしい。今回はしじみや 蝦,鰻くらいしか上記の中では食べなかったが, いずれも美味しかった。
また城下町の文化が残っているためか,和菓子が結構 いろいろある。
交通手段
出雲へは飛行機で行くというのもあるが,東京から だと寝台が二本も出ているので便利である。 飛行機は一日5本程度なので,朝から飛行機にのって 行くより,前日の夜電車に乗ってあさから 動ける方が便利である。私はサンライズという JRの個室の寝台で行った。人気の電車らしいが, 私には個室は少し狭かった。でも相乗りが 苦手な人にはいいだろう。出雲・松江では主にバスでの移動になる。 あまり本数がないので注意しなければいけない。 30分に一本というのが,この辺の人には普通らしい。 場所によってはもっと少ないところもある。 出雲・松江間は私鉄かJRで移動できる。しかし 私鉄も1時間に一本である。道路の交通量が少なく 渋滞といってもたかが知れているので,レンタカーが いいかも知れない。郊外の見所は大抵ちゃんとした駐車場が ある。ただし市内の店などは駐車場がなく,道も狭いので, 市内見物には向かない。
温泉
松江温泉,玉造温泉などこの付近は一帯温泉が出るようだ。 私は松江温泉,八雲温泉,玉造温泉に入った。いずれも 立派な公営の外湯がある。ひなびた温泉という感じでは 無いが,立派で安いので安心してはいれる。松江温泉, 玉造温泉はいわゆる温泉旅館もたくさんある。
総論
この様に出雲・松江は,古代浪漫もよし,江戸観光も よし,温泉観光も良しで,かなりいろいろな楽しみかたが 出来る。この他にも鉄の旅,味覚の旅とかいくつもの 側面をもっており,今回の三泊では全然網羅できなかった。観光地のはずだが,そんなに混んでおらず,しかし適度に 観光客はいて,観光地はそれなりに営業していたので, ゆっくりと各施設を回ることができた。
松江の言葉はやはり山口に近いせいか,共通語に 軽く関西なまりが入った感じで,聞き取りやすい。 そういう意味で田舎にいっても,気軽に人に話しかけられ, 親しみやすかった。
この様に観光としての出雲・松江はかなりいい印象であった。 またきたいものである。