- Title
- Uberjam
- Artist
- The John Scofield Band
- Label
- Verve
- Songs
-
- ACIDHEAD
- IDEOFUNK
- JUNGLE FICTION
- I BRAKE 4 MONSTER BOOTY
- ANIMAL FARM
- OFFSPRING
- TOMORROW LAND
- UBERJAM
- POLO TOWERS
- SNAP CRACKLE POP
- LUCKY FOR HER
- REALLY GROOVE REALLY (Bonus Track)
- Members
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- John Scofield (g)
- Avi Bortnick (rhythm g, a-g, samples)
- Jesse Murphy (b)
- Adam Deitch (dr, rap)
Guest:
- John Medeski (mellotron, org, clav)
- Karl Denson (sax, fl)
- 内容と感想
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ここ数年ジョンスコは,ジャムバンドシーンのメンバーと
活動をともにしているらしい。一昨年発売されたバンプもジャムバンドシーンの
プレーヤと作ったアルバムである。したがって,このアルバムは
ジョスコのジャムバンドシリーズの三作目(一作目はA Go Go)となる。
私もはっきりと把握しているわけではないが,ジャムバンドに
ついて簡単に語ると,ジャムバンドというのはここ数年,アメリカの
若者の間でおいてる音楽の形態の一つ。基本的にはインプロビゼーションの
インスト音楽だが,音楽の構造的(和声やスケール)にはジャズと
いうよりはロックに近い。そういう意味では,70年代の
フュージョン創成期にあったジャズロックに近いものがあるが,
ファンク色が若干あったり,サンプラーやラップなど,最近の
音楽的手法も多く採り入れられている部分が,今風である。
そして,速弾きやトリッキーなリズムより,グルーブや,
音色の変化等に表現の主眼があるところが,かってのジャズロックとは
異なる。この辺は,同じく近年のムーブメントであるテクノや
フューチャジャズとも共通である。しかしやはりロックインスト的な
雰囲気,また昨今の70年代サウンドやサブカルチャーの再燃からか,
どこかしら懐かしい雰囲気も持ち合わせているところが興味深い。
さて,ジョンスコはそういうジャムバンドシーンにいち早く目をつけ,
多くのミュージシャンとも共演。いまやジャズを聴かない若者等にも
知られているらしい。そしてジャムバンドミュージシャンとバンドを
結成し作ったアルバムが今回の作品である。
ジョンスコフィールドバンド
名義であるところが興味深い。
さて,サウンド的には典型的なジャムサウンドと言えよう。とはいえ,
結構バリエーション豊かで,曲によりかなりテンポや曲調が
異なる。トップの曲はインド風で,ジャケットのイメージからも
全編サイケデリックテイストかと思いきや,アクゥースティック
ギターでカッティングしながらの曲や,ファンク等の曲も多い。
メンバーの中で興味深いのが,サイドギターのアヴィ・ボートニック。
サンプラーやアクゥースティックギターなどを駆使し,バンドのサウンドを
コントロールし,ジョンスコのソロに彩りを与えている。
またドラムのアダム・ダイチが人間ドラムンベースをたたく三曲目等は
リズム,サウンドともにまさに現在の音楽である。
そして,そういうサウンドの上に,相変わらずのジョンスコ節である。
いつもの…,いやいつも以上にウネウネしたフレーズで
アウトしていく。まさに今が最盛期のジョンスコと言えよう。
曲もジョンスコの曲が多く,テーマなどは従来の
ジョンスコだが,やはり音色やバンドカラーはよりアグレッシブに
変化していく。
そういう意味で言うと,ジョンスコが最新の若い連中を
引き連れて,今風のバンドを作り上げ,その上で
気持ちよくソロを弾く,ある意味エレクトリックマイルスと
同じ手法で,音楽を発展させている様にも思える。
この手法でさらに音楽を発展させていけば,ジョンスコも
帝王と呼ばれる日が来るのだろうか?。そういうことを
予感させるアルバムである。
- 総合評価(一言でいうと)
- ジャムバンドサウンドにあまり縁がない人でも
これなら大丈夫なのでは?。ジャムの新しさとジャズの
クオリティを両含した秀作。
- 購入日
- 02/02/XX
02 Feb 23th
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