はじめに
ショッキングなタイトルですが(笑),まぁ軽く書こうと思います。 ここで書きたいことは,そうですね,先日WYSIWIGのライブを見に行った時に, 「これってジャズだよなぁ。いわゆるトラディショナルなジャズ じゃないけど,でもフュージョンでもあるかもしれんけど,フュー ジョンってジャズに吸収されちゃったんだなぁ。」と感じ たわけです。そういうわけで,じゃぁなんでフュージョンはジャズ に吸収されてしまったか?っていうことを考えてみたわけです。
なぜ死んだといえるか?
まぁ反論はたくさんあるでしょうけど(^^;),「フュージョンが死ん だ」というのは,マイク・マイニエリがいってたことがあるので, 洒落で書いたので,あまり深刻に受け取らないで下さい。この言葉 はもう一年以上前に読んだのですが,なぜか最近良く感じるように なりました。一つは最近のジャズライフで「ジャズギタリスト特集」 をやってる号があって,そこに,とかがジャズギタリストとして書かれていたからです。なるほど, 確かに彼らをジャズギタリストではないと今書くことは無 意味です。 あと上にかいたWISYWIGのライブでも感じたわけです。 電気で,16ビートをはじめとするいろんなリズムを用いて,やって るわけですが,ジャズですねあれは。
- リー・リトナー
- ラリー・カールトン
まぁ正確にいうとフュージョンはジャズに吸収され,フュージョ ンとしての特殊性を持ち得なくなったってことなんですけど。死ん だというより。(^^;)。
生き続けるフュージョン
一方で,Fusion-MLというのがあって,そこを見ると,カシオペア やT-スクエアを愛し続けるファンがいるわけです。で,面白いのが, 彼らはそれら以外のジャズやフュージョン(特に洋楽)をほとんど聴 かない。ですから,非常に狭い範囲の音楽を「フュージョン」と読 んでいます。
ジャズというスタイルの特殊性
で,最初「生き残ってるフュージョンがフュージョンを殺した」 という書き方をしようかと思ったんですが(笑),ちょっと考え方が 変わってきました。一言でスタイル(もしくはジャンル)といいます が,ジャズは歴史が長いせいもあり,少し特殊なところがあります。 というかスタイルも実はいろんな階層があるんですね。一般にスタイルというと,ある時期にどっと出てきた,一派を指 すことが多いです。ハウス,ユーロ,ドラムンベース,ニューミュー ジック,フォーク,プログレ,ヘビメタ。しかし中には結構示す範 囲が広いスタイル名があり,例えば,ロック,クラシック,カント リー,演歌など。これらは幾つかのスタイルの基礎となり,かなり 長い間君臨しているものです。
で,前者は結局ある典型的な音楽形式があり,それを崩すとすで にそのスタイルとして成り立たないようなところがあります。でフュー ジョンは(本来そう望んでいないにも関わらず),前者の様なものに なってしまったように思うのです。一方ジャズは後者であります。 しかも見方によってはロックですらジャズの一派と考える考え方が あります。
ジャズの起源を書くつもりはないですが,アメリカで生まれ,い ろんなスタイルを生み出していながら,ずっとジャズと呼ばれたた め,ジャズはもの凄くスタイルに対して柔軟なものになってるよう に思うのです。で新しいジャズを生み出すため,いろんなことをし てもいいようになってる。 その辺が特殊。
もちろん狭いスタイルとしてジャズという言葉を使うこと もありますが。
飲みこまれたフュージョン
で,フュージョンは最初ジャズとロックの間を狙って,特殊性を 持ち得たのですが,結局ジャズのスタイルの拡張の中に,取り込ま れてしまったと。他のスタイル
で,こういうのって他のスタイルでもあるようです。ほとんどの スタイルは上にあげた二つの例だと前者で,ある特定の音楽形式を 指す場合が多いです。ですが,そのなかでジャズ以上にたのスタイ ルを吸収しているのが,歌謡曲(外国でいうpops)でしょう。 最近はJ-POPとかいってますが(笑),ありゃー歌謡曲です。歌謡曲 という古くさいスタイルへのアンチテーゼとして,ニューミュージッ クや,ビートロックとか生まれましたが,結局吸収されてます。ビー トロックもボウイとか歌謡曲じゃなかったのかも知れませんが,も う最近のGLAYとか聴くと,歌謡曲との境目がわからない(笑),演歌 もシャ狂Qとか聴くと,境がわからない(笑)。歌謡曲は結局大衆ウケをするためだったら,何でもするというス タイルなため,非常に柔軟にできてます。ある意味ジャズより柔軟。
シメ
さて,何がいいたいというわけでなく,だらだら書いてきました。 最近ジャズをやってる友人から,「才能はジャズ以外の部分にいっ てるのでは?」という話をききましたが,確かにそうかも知れませ ん。でも上に書いているようにジャズ自身は柔軟なスタイルのため, なくなることなく続いていくように感じます。最近はやってる外国のミュージシャンのインタビューとか聴くと, ジャズを聴いていたという人が結構多く,その関連で,以前よりま た注目度が増えている様に思います。まぁそういう意味ではな歌謡 曲に吸収されてしまうこともあるかも知れませんが(ないない^^;), もともとポピュラーだった時代もあるし,それもいいんではないで しょうか(笑)。
ジャズとか歌謡曲に肯定的になると,いろんな音楽が聴けていい よ,っていうお話でした(笑)。
あっ「ジャンルわけなんて無意味だ」とかいう議論は無しね(^^;)。 別にそういうつもりで書いてるわけじゃないですから。