私は音楽が好きで,するのも聴くのも好きである。だからか, 若かったからかわからないが(^^;),以前は「○○のために音楽を聴く」 というのが許せなかった。ドライブを演出するため,彼女との雰囲気を 良くするため,とかいう理由はもちろん,BGM,サントラとかも どこか釈然としないものがあった。
おそらく,その延長であろう。カラオケも歌より「それで盛り上がるため」 という感じがして,嫌いだった。最近癒しのための音楽とかが 流行っているが,その手の使われ方も嫌い,しかもそれ用につくられた CDとかは,あまりにあまりな出来が多いため,なおさら許せなかったりした。 従って,自分の好きな音楽が,ドライブにいいとかヒーリングにいい とか言われると,かなり不快だった。音楽は音楽を聴くために聴いて欲しい。 対峙して聴くべきだ,音楽から得られるものは音楽の文脈のみで良いと 思っていた。
…と,全部過去形である(笑)。こういうことを大脳では考えながら, 実はサントラで好きになった音楽(明らかに条件付けされている)も たくさんあるし,カラオケはともかく,みんなで一緒に歌って楽しくなった 経験もたくさんある。車の中で音楽をかけるのも好きだ。 増して最近は前回書いたように, 音楽を聴いて気持ち良くなったりしている。明らかに癒しだ(苦笑)。 ヒーリングを馬鹿にできない(^^;)…。
結構複雑な気分である。でも認めざるを得ない。「気持ち良くなるために 音楽を聴く」のもありだ!(笑)。もちろん,音楽を聴くために 聴くこともある。でもいい気分になるために聴いてもいいだろう。 音楽にはいろんな自分の記憶がすりこまれていたりするし, 最初から明らかに情景を表しているものもある。そういう使い方を してもいいのだろう。いや…,音楽を「好き」というのは, 「聴いて気持ち良くなる」というのも含むのだろう。
そういうわけで,最近は音楽を聴いて澱んでいる。気持ちいい 音楽を探したりしている。意外な音楽が意外に気持ちいい時もある (70年代マイルスとか)。結構おもしろい。
まぁ私は,「酔うためではなく,好きだから飲むのだ」と 言いつつ以前は酒を飲んでいた。どうやらそういう事を考えたがる 性格らしい(苦笑)。最近はもっぱらアル中の誘惑で飲んでいるのに(^^;)…。