Indroduction
まったく関連のない二つのMLで,男女の性差の話が でていて,シンクロニシティを感じたので,ちょっと書くことに しました。性差の問題は実は大分前(4,5年か?)から考えていて, それなりに,そういう意識で見ると,わかりやすい事が たくさんあるって事には気づいてます。ただ,結構デリケートな話題でもあって,男女の違いを遺伝的, 生理的に説明するのはいいんですが,それをあたかも「 能力の差」の様にとらえられると,やはり差別になるし,その人の可能性を 閉ざしてしまうことになると思います。私はこれから,「男と女は こういうところが違う」と書きますが,それは別に,個人を 規定するものではありません。同じ性でも個人差による性質の 多様性は存在しますし,その多様性で性差を越えてしまうものだって あると思うからです。しかし,逆に「人は皆同じ能力を持つはずだ」と いうのも逆の意味で,物凄く個人を縛ると私は思います。 同じと思うから,同じ尺度で人を評価しようとし,その結果, 単にその尺度で悪い成績がでただけで「努力が足りない」等と 言われてしまう。それはそれで理不尽だと思います。
従って,ここに書く男女の性差は,別にいまうまく行ってる人を 決めつけるものではありません。しかし逆にいまうまく行かなくて 悩んでいるのであれば,見方を変えればなんてことないこと なのかも知れません。理論なんて自分に都合がいいものだけ 使うって手もあるのです。
では,これから,いろいろ男女で違うのでは?,と思うことを 徒然に挙げていきます。あまり脈絡はありません。 それからその違いを考えますが,そういう違いが起きる理由として, 「脳の構造の違い(生理的要因)」,「 自然淘汰の結果(進化論的要因)」,「社会背景(文化的要因)」 などがあると思います。従って,一概に述べるのは難しいのですが, とりあえずごっちゃに書きます。
なお,最近流行ってる「地図を読めない男と…」の本は 私はまだ読んでません。そのうち読もうと思ってますが, あれはあれでミームになりそうなので,一旦自分の考えを ここに書いてから読もうと思います。従って,全然別のことを 書くかも知れませんし,読んだ後,逆のことを言うかも知れません。
なお,一点重要なこと…これは男性である私の視点で書いてます。 したがって,あくまでも男性側から見えたものです。不十分なのは 承知してます。
とりあえず長いので,二回に分ます。
楽器の好み
そもそもMLの一つ…音楽系での話ですが,ジャズギターを教えている プロの方から「ジャズギターの生徒が女性がほとんどいない」という 話がでて,なんか生理的要因でもあるのか?…という事から 盛り上がりました。「ギターは指板二次元に配列してるので, 空間的な取り方が苦手な女性には難しいのでは?」という 意見もでました。でも単に「腕力の問題では?」って話もでましたし, そもそも男性がギターを弾きはじめた理由が「異性にもてたいから」 という理由で,「女性がギターを弾いても男性にもてるわけないから…」 という事を考えるとある意味納得がいったりします。この辺,脳の話より,筋力と進化論的な話になると,言えるのでしょうか?。 ちなみに私の感触では「異性にもてるために…」という 感覚は断然男性の方が強いと思います。これはほとんど 人間社会では男性の方が女性に求愛し,女性は受け身(選ぶ方)だから ではないでしょうか?。もちろん日本の場合ですが。
ちなみに女性はサックスとかは好むらしいです。また歌も 好むらしいです。単旋律を好むのか?と私は思ってましたが, そうではない…という意見もありました。
空間感覚
これは,最近良く言われる話ですが,女性は空間(把握)感覚が弱いという ことで,地図を読めない…という話になるのです。 これは特に異論はありません。ただこのことは, 女性は構造(論理)的に物事をとらえることが苦手という 事と関係あるのかもしれません。実際,私が感じるには, 女性の方が理屈抜きに感想がでる。男性の方は結論を出すのに 理屈を必要とするし,逆に理屈で説得されやすいというような 傾向があるような気がします。たとえば女性の方が,嫌いな人は 嫌い…とか思うとどうしようもないですが,男性は一旦苦手と 思っても,理屈で「こういうところもあるし,仕方ないか」とか 思って妥協して付き合い,しかも一旦付き合うとストレスを感じない 気がするのです。
マルチタスク
複数のことを同時にできることですが,上記の 本によると,女性の方ができる…とのこと。ただこれは私の 実感では逆です。少なくとも仕事に関しては,一つの問題で 引っ掛かったときに,他が動かなくなるのは女性の方で, 男性はそれなりに他のことをやる気がします。どうなんでしょうか?。 車の運転が女性が苦手なのも,車は複数の動作を要求されるから… と私は思ってましたが,マルチタスクは女性の方が得意と いう人の意見では,車の運転は「一連の動作」なので, 男性ができる…という意見。ピンと来ないのですが, この意見の食い違いは,結局「女性はこういうものだ」と 決めつけても,どういう風にそれが個々の事象に現われるか わからないって事なのかもしれません。まぁ, 決めつけられない…って事ですね。
性欲(異性へのアピール)
思春期から20代前半の男性は,ある意味セックスで頭が一杯です。 と書くと聞えが悪いですが,まぁそうはっきりと意識はしてなくても, いい成績をとりたい,有名人になりたい,いい会社に入りたい… などのステータスをあげたいという欲求は,それで綺麗な人(遺伝的に すぐれた人)を見つけて,いい遺伝子を残したいという,実に 進化論的な動機だと言えます。男性の場合,服装に気をつけたりするのは「異性にもてたい」と いう意識がかなりありますが,女性の場合は「かわいいから」等と いう場合が多く,このことをわかっていないおじさんたちは, ミニスカートをはいている女性が全部男性を誘っている等という 妄想にかられたり,自宅にあげた男性がセックスの誘い等と 勘違いするある種の悲劇が生まれるわけです。
男性の場合,性欲はそれなりに一生あるのですが,やはり歳をとると 衰えるし,稀ですが別の要因で,急に減衰することあります。 私はここ数年で急激に減衰したのですが(笑),そうすると 今まで男性が,やっていたことのいくつかがやる気がなくなり, 「これは性欲がエネルギーだったのか?」等と 思ったりもしました。
男性の方が性欲が強いというのは文化的な背景もありますが, やはり進化論的な要因が強いと思います。これはいろんなところで いろんな人が説明していますので,詳しい説明は省きますが, 要は,男性はそれこそ数時間間隔で複数の女性に自分の遺伝子を 送り込める,女性は一旦受胎すると一年ほど,他の遺伝子を 受け入れられない,しかし男性は産まれた子供が自分の 遺伝子を持っているか確信が持てない,女性はどんな男性の 遺伝子を持っていようが自分の子供は半分は自分の遺伝子もっている, 等という諸々の要因からシミュレーションすれば,何となく わかります。
安全
これは上記の事と関係するのですが,異論も多いかも知れません。 ここで言いたいのは女性は安全を気にするということ。 それが長じて,人工的な空間を好むという事です。たとえば,ホテルや遊園地のように極めて人工的な空間を女性は好みます。 海外旅行で東南アジアに行っても,ジャングルに行くよりは ホテルでエステとかをやってたりする人がいるのは, 私の感覚ではちょっと不思議です。
これは子育てとかをする必要があるからか?。他の同性と 争って異性を得る必要がないからか?…などと考えられます。
ただ,異論が多い…と書いたのは全く逆の女性も多くいるからです。 みずからジャングルに行ったりする女性とか,少ないですが そうなってしまうと男性より遥かにはまりこみます。 これはもしかしてハマリのメカニズムの性差が あるのかも知れませんが。
転職
安全と反して,転職は女性の方が多いです。 安全や安定を求める女性と矛盾するようですが,むしろ これは文化的な背景が強くて,そもそも女性が男性社会で 男性なみのキャリアが積みにくいというネガティブな側面と, 一方男性は,子供の頃から「一旦働き出したら自分が 家庭を守らないといけない」とすりこみをなされていて, 男性の方が,自由に動けないという,女性にとっては ポジティブな面と両方あると思います。つまりこれは文化的な背景ですので,社会が主夫と家庭を 背負って働く女性を多く認めて,女性が男性なみに キャリアアップしていく社会になれば,かわると思います。 ただし社会は男性が作ったものなので,完全に平等に することは極めて困難だとも思ったりします。 これは極めて差別的な発言にとれるかも知れませんが, 本質的な問題を明らかにしないと,逆に変える,もしくは 別の社会をもう一つつくる事ができないと思うので,敢えて 書きました。
人間関係への意識
これはうまく説明できません。ただ「違う」という 気がするのです。人間は男女問わず社会的生物なので いずれも人間関係を気にするのですが,どうも捉え方が 違うような気がしてなりません。これは進化論な側面も 文化的側面もあるような気がして,何が原因なのかも 良くわかりません。どう違うか…を書くのは困難ですが, ちょっとだけ書きます。男性は会社や政治などでの様な大きな団体での 人間関係を気にします。しかし一方で身近な 人との関係にはわりと無頓着な気がします。 近所付合いや,同性同士の友だち付き合いとかも すごく形式的です。
逆に女性は,良くわからないのですが,上記にも書いたように 嫌いな人は嫌い…というように,女性の方がわりと 深いところ(本音?)で相手と付き合ってるし, したがってそういうところを気にする気がします。 学校や会社でも女性の方が,仲が悪い同性同士の いがみ合いは真剣な気がします。男性の方が 建前で何とかしてしまう…というか。
犯罪とか犯すときも男性の方が気軽にやってしまう 気がします。女性の方が深刻にやってしまう気がします。 男性は自分の犯罪が社会的な破滅,人間関係の破綻を 犯すとか言うことに対して,結構無頓着な気がします。 だから,軽くやってしまう。一方女性の方が,深刻な分 そういう事が起きたときは,かなり大変な状態が 多いような気がします。
でもだからこそ,そういうことに割りきっている女性は やたら割りきっているようにも思います。
少女マンガやレディスコミックなど女性が読むマンガは ほとんど人間関係を題材にしたものです。一方男性は 格闘だったり,宇宙や科学だったりするわけです。 女性にとっては,どっかの悪者をやっつけた…というよりは 宇宙がどういう風になっているかより,どの男性と 付き合ってる,とかどの人との関係がどうなってるか?… の方が興味があるのではないでしょうか?。
それは,「安全」のところにも書きましたが, とにかく女性は安全に子供を育てたいという 進化論的な背景があるように思います。
つづく
とりあえず,徒然に書いてきたのですが,量も増えてきて, 息切れしてきたので,とりあえず今回はここまでにします。 近日中に続きは書きます。というわけで。
その2へ続く。