Title
The Essential BOB DYLAN
Artist
Bob Dylan
Label
SONY
Songs
Disc One
  1. Blowin' In The Wind
  2. Don't Think Twice, It's All Right
  3. The Times They Are A-Changin'
  4. It Ain't Me, Babe
  5. Maggie's Farm
  6. It's All Over Now, Baby Blue
  7. Mr. Tambourine Man
  8. Subterranean Homesick Blues
  9. Like A Rolling Stone
  10. Positively 4th Street
  11. Just Like A Woman
  12. Rainy Day Women # 12 & 35
  13. All Along The Watchtower
  14. Quinn The Eskimo
  15. I'll Be Your Baby Tonight

Disc Two

  1. Lay, Lady, Lay
  2. If Not For You
  3. I Shall Be Released
  4. You Ain't Goin' Nowhere
  5. Knockin On Heaven's Door
  6. Forever Young
  7. Tangled Up In Blue
  8. Shelter From The Storm
  9. Hurricane
  10. Gotta Serve Somebody
  11. Jokerman
  12. Silvio
  13. Everything Is Broken
  14. Not Dark Yet
  15. Things Have Changed
Members
内容と感想

ボブディランのレコードを初めて買いました。まぁベスト盤ですが。 実はずっと前から「ボブディランを聴かねば」 という想いがあったのです。

ボブディランの曲は他の人がカバーしているのを何曲か 聴いたことがありました。物まねをしてるのを聴いたことも あります。本人が歌っているのも数曲ラジオとかTVとかで 聴いたりしてました。とはいえ,単に昔の凄い人,フォークの 神様。とかそういう程度の印象です。

ただ,ずっと前から気にはなっていたのです。キースジャレットが 初期のアルバムでディランのマイバックページをカバーしているのが 有名です。また「マイルスを聴け」で有名な中山康樹氏が「ディランを 聴け」という本を書いてます。そしてどこかで読んだ誰かが 言った言葉「エルビスはロックを誕生させたが,ディランは ロックに知性を与えた」(正確じゃないんですが,そういう意味)という こと。そうなの?…。ロックの中にはメッセージソングも たくさんありますが,ディラン以前はそういう音楽じゃなかった って事なんですか?…。そういう疑問がずっとあったのです。

確かに言われてみたらロック(ロックンロール)はエルビスが 最初のミュージシャンと言われてますが,当時のロックミュージシャンを 見ると,なんとなくダンスミュージックとしてのロック的な 感じが強い気がします。でも歌詞を読んでないので, なんとも言えないのですが…。

そういうわけで,一度チャンとディランを聴いてみたいと 思っていて,しかも歌詞を読んで…というわたしが一番 苦手な音楽鑑賞をやらないと…と思っていたのですが, ディランの詩集とかいうと 数百ページもあって,しかもどの曲がヒットしたかも わからないので,とても手がでなかったのでした。

そう言うときにたまたま旅先で見つけた(笑)ディランの ベスト二枚組,これはと思い買って聴いてみたのでした。

まず聴いて驚いたのは,結構知っている曲が多い。 つまりいろんな人にカバーされているのです。マイバックページは 入っていませんでしたが,ジミヘンが歌っている「ウォッチタワー」や 「ガンズアンドローゼス」が歌っている天国への扉とか。 そういえば最近TVとか聴いてると「風に吹かれて」とか「ミスター・ タンブリン・マン」とかかかってますね。

さて,詩の方ですが読んでみると,メッセージソングもありますが, 愛を歌ってるものもあります。社会に不平を言っているものもあります。 自己嫌悪しているのもあります。「答えは風の中にある」なんて いうといかにも当時のヒッピーとかが好んで使いそうなフレーズですが, まぁ心を打ったのでしょう。それよりも英語なので良くわかりませんが, どうも抽象的な詩が多いみたいで,それで聴く方がイメージを 膨らませることができた…ということもあるみたいです。 確かにこの手の詩の流れだとロックでいうと後のパンクとか 現在のブリティッシュ系のロックとかに流れがあるような 気がします。

ただ,こういう詩の世界は別にディランが作ったものではなく, 当時のフォークの主流だったということで,それをロックで やったというところが彼の業績ということみたいです。 当時はフォークとロックのファン層はバッサリと切れていたので, そういう意味でフォークの神様だった彼がロックを導入したのは インパクトがあったのでしょう。今聴くと軽いカントリーロック くらいにしか聞えないのですが(^^;)…。

まぁジャズにエレクトリック持ち込んでは怒る人や,ロックに 打ち込み持ち込んで怒る人もいるから,それなりに大変だったんだな…とは 想像できますけど…。

それから,これはフォークの流れかも知れませんがメロディは キレイですね。当時ロックがロックンロール…,つまり音楽的には R&Bから出来ているのであれば,この様なフォーク的なコード進行は 新鮮だったのかも知れません。

ボブ・ディランというとちゃんと聴いたことがない私ですら, 彼独特の歌い回しは知っていたのですが,聴くと別に音痴という わけではなく(^^;),しっかりメロディを歌っていて,あの 歌い回しになっています。つまりアクセントの付け方とかが 独特なんですよね。これはおもしろいなぁ…と思いました。 だから何を歌ってもたぶんディランになるわけで…。

まぁ,というわけで,こういう長い歴史がある人のベスト盤と いうわけで,いろいろと当時の事を想像しながら 聴いてみたのでした。大変参考になりました。 ロックに知性を持ち込むことにしても,フォークとロックを 融合させることにしても,もしディランがいなくても時代の流れで 誰かがやったんでしょうけど,それでも彼じゃなかったら ちょっと違った感じになっていたかも知れません。

やはり偉大な人なんだと思います。

総合評価(一言でいうと)
勉強になります。
購入日
03/08/19

'03 Sep. 18th


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