Title
Celebrating the music of Weater Report
Artist
V.A.
Label
TELARC

Songs and Musicians
  1. Birdland
    • Chuck Loeb (g)
    • Jason Miles (key, dr-prog, per-prog)
    • Mike Pope (b)
    • Take 6 (vo sample)
  2. Elegant People
    • Michael Brecker (sax)
    • Dean Brown (g)
    • Will Lee (b)
    • Jason Miles (key, prog)
    • Dennis Chambers (dr)
    • Mark Quinones (congas)
  3. Badia
    • Mary Fahl (vo)
    • Jason Miles (key, prog, per-prog)
    • John Patitucci (b)
    • Vinnie Colaiuta (dr)
  4. Young and Fine
    • Andy Norell (pans)
    • Aaron Heick (sax)
    • Will Lee (b)
    • Steve Gadd (dr)
    • Jason Miles (key, prog)
    • Tom Schuman (solo-syn)
    • Mark Quinones (bongos)
  5. Cannonball
    • David Sanborn (sax)
    • Jason Miles (key, prog)
    • Victor Bailey (b)
    • Omar Hakim (dr)
    • Cyro Baptista (per)
  6. Pursuit of the Woman with the Feathered Hat
    • Jason Miles (key, prog, vo)
    • Dean Brown (g)
    • Steve Gadd (dr)
    • Cyro Baptista (per)
    • Porter Carroll (vo)
  7. Mysterious Traveller
    • Aaron Heick (sax)
    • Jason Miles (key, prog, dr, per-prog)
    • Victor Bailey (b)
  8. Harlequin
    • Jay Beckenstein (sax)
    • Joe Sample (p)
    • Jason Miles (key, dr, per-prog)
    • Cyro Baptista (shaker)
  9. Man in the Green Shirt
    • Andy Narell (pans)
    • Aaron Heick (sax)
    • Jason Miles (key, prog)
    • Vinnie Colaiuta (dr)
  10. Palladium
    • Randy Brecker (tp)
    • Jason Miles (key, prog)
    • John Patitucci (b)
    • Omar Hakim (dr)
    • Take 6 (vo sample)
  11. Cucumber Slumber
    • John Scofield (g)
    • Marcus Miller (b)
    • Jason Miles (key, prog)
    • Dennis Chambers (dr)
    • Cyro Baptista (per)
内容と感想

ジャズが電化してからもっともジャズを進化させたバンドは おそらくウェザーリポート(WR)だと私は思っている。 このアルバムはWRの曲を取り上げたアルバムである。 WRは今はなきベーシスト,ジャコ・パストリアス在籍時代が もっとも人気があったが,このアルバムもその時代を中心に 選曲している。

メンバーをみて欲しい。現在最前線で活躍している実に豪華な ミュージシャン達をふんだんに起用している。名義は特にないが 良くみるとキーボーディストであるJason Milesがプロデュースであり, すべての曲でキーボードを演奏している。従って,このアルバムは Jason Milesのアルバムとも言えないこともない。

聴いて真っ先に思うのは曲がカッコイイことだ。アレンジとかではない。 曲自身が実にWRである。WRのジョー・ザビヌル,ウェイン・ショータが いかに偉大だったかが良くわかる。アレンジは,粗削りである種緊張感の ある原曲に対し,わりとライトでポップなサウンドにしている。 ソロのスペースもわりときちんと管理されている感じがする。 比較的どの曲もコンパクトにまとまっている。 しかしそういうアレンジでもやはりメロディのWRらしさがすばらしく, いかにWRの曲が独特であったかを感じさせる。

さて,これだけ豪華なミュージシャンを使ったことは どうであろう?。しかしあまりにも偉大なWRのせいか, はたまたプロデュースやアレンジのせいか,起用した ミュージシャンの個性はあまり発揮されていない気がする。 例えばマイケルブレッカーが演奏しているエレガントピープルも マイケルのいつものドライブするソロは聴かれず,慎重にフレーズを 吹いている。でも,決してショーターのように吹いているわけではない。 サンボーンが吹いているキャノンボールも,もっと泣きのサックスを 吹いてもいいのではないだろうか?。

もう一つこれだけたくさんのミュージシャンを起用していても キーボードはプロデュースのJason Milesだけなのである。 ジャズ界の奇人ジョー・ザビヌル以上の個性的演奏を 一人でするには少し荷が重い。その辺がこれだけ豪華なミュージシャンを 使っても,アルバム全体としてはわりとこじんまりに 感じさせる所以ではないだろうか。

もちろん,これだけのメンバーである。十分のクオリティを 持っている。しかしそれだけにプラスアルファを引き出せなかったのが 少し残念である。 しかしWRの曲のかっこ良さと,それをポップにした楽しさは 十分楽しむことが可能だ。

総合評価(一言でいうと)
WRの曲のかっこ良さをあらためて実感できる:-)。 でもWRの偉大さゆえか,それを越えられないという感想も 得られた
購入日
00/02/09

00 Feb 20th


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