Title
bent
Artist
Garry Willis
Label
Alchemy Record (Imported)

Songs
  1. Hipmotize
  2. Armegeddon Blues
  3. Bent
  4. It's Only Music
  5. Do The Math
  6. Bowlegged
  7. Cadillac
  8. Everything's Cool
  9. Big Time
  10. Before Your Eyes
  11. Emancipation

メンバー

内容と感想

フレットレスベースで,16分音符以下の細かいリズムを ブリブリと弾き,ミュートやダイナミックスでグルーブを つくり出すベーシストというと誰を想像するであろうか?。 ジャズ・フュージョンを聴くほとんどの人はジャコ・バストリアスを 挙げると思う。そしてジャコは絶大なる支持を浴び続けているにも 関わらず,(特に日本においては)上記のスタイルのペーシストは少ないし, なぜか注目されない。しかし!。私は現在のベーシストで上記の スタイルの人を挙げるとするとゲイリー・ウィルスを挙げざるを 得ない:-)。

本アルバムはゲイリー・ウィルスの2枚目のリーダ作である。 再度紹介する必要はないかも知れないが,あえてすると,この人は Tribal Techという,なぜか日本ではマニアにしか受けてない(^^;), スーパーバンドのリーダのうちの一人である。もう一人のリーダは スコット・ヘンダーソンというギタリスト。従って本アルバムも Tribal Techと似た雰囲気を持っている。しかしギターレスで, ドラマーにデニス・チェンバース,サックスにボブ・バーグという, 強力な布陣を配し,よりリズムおよびベースを強調したサウンドに なっている。

本アルバムはベーシストのリーダ作らしく,ベースの音が でかい(^^;)。しかも冒頭に書いたごとくのペースを,まさに ブリブリ弾いている。ドラムがデニチェンの曲などは,彼のパンパンに ミュートしたドラムのフレーズと相まって,細分化されたリズムが 曲を強力にドライブする。もともとフレットレスベースは,アタックが 強く出しにくいのであるが,ミュートやダイナミックスを細かく 制御することにより,ゲイリーはファンクするベースを実現させている。

曲はほとんどがゲイリーの曲。Tribal Techもそうだが, 彼の曲は,ろくにコードもなくテーマもないような曲が多い(^^;)。 リフもはっきりしなかったりするのであるが,なぜか単調な感じは しない。インタープレイの感じがすごく出ていて,緊張感がでてる。 はっきり言って,ハイレベルのプレイヤーがやらないと,駄目になる 曲ばかりだ。いったい彼らの譜面には何が書かれているだろう?。

ゲイリーのソロは2枚目だが,今回はサックスにボブ ・バーグを起用したのが,成功。前回よりさらにしまりのある サウンドになってる。一発ものでのボブのソロがすばらしい。 またTribal Techのキーボディストであるスコット・キンゼイの キーボードも不思議なインテリジェンスを演出してる。コード にはウェザー・リポートと同様の香りがする。

以上のように,すばらしい内容である。ギターがいないのは 少し寂しいが,もうすぐTribal Techのアルバムも出るという, 話も聞く。こちらも楽しみだ。

総合評価(一言でいうと)
現在最高のエレキフレットレスベースが聴けるぞ。
購入日
'99 Jan.

99 Feb. 20th


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