映画「クレヨンしんちゃんモーレツ!嵐を呼ぶオトナ帝国の逆襲」を観て

だいぶ前に某所で話題になっていたので,観てみました。 TVでも放映済ですが,みそこなっていたので…。

一言でいうと,悪役に感情移入してしまう危険なアニメ(笑)。

昭和40年代(万博の頃)を良かったと思う悪役がオトナを洗脳して ハメルーンの笛吹のように集めてしまう。それを阻止する子供( しんちゃん)という映画です。

でも昭和40年代が本当に良い時代だったかは,わたしには 判断できません。ある意味,今の時代を産む要素があったゆえの 時代だった気もするので。つまりあくまでもあの時代が良かったのは 時代に成長感を感じさせるものがあったからなのかも知れません。 だとすれば,当時を「固定する」ということ自体が無理な気がするのです。

とはいえ,そういう事を別にしても, 過去を良い時代と思うのは,本能的なもののように 思います。 しかし,そういう中でしんちゃんのパパは結果として未来を 選択します。それを観てわたしは,もしかすると,過去を懐かしがり, そこにやすらぎを求める…という自覚がある自分自身が,「子供なのか」と 思いました(^^;)。いや子供というより「大人じゃないオトナ」と 言った方が正しいでしょう。

子供は未来を求めますが,大人になれないオトナは 過去を求めるのかも,そして未来を求める大人というのは, 「親」なのかもしれません。

自分が未来になんらかの閉塞感を覚えるのは,もしかして自分が 願うべき未来(子供)を持っていないからゆえの「欠陥」なのか と問いかけられた気がします。やっぱり危険な映画です。


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02 Dec. 1st


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