CGだったり日本のアニメや中国の空手映画からの影響だったり, 電脳的な設定だったりと話題だった「マトリクス」からの続編です。 久しぶりに映画館に行きみました。
以下ネタばれあり…と書くところですが,実はこの映画どうも 前作から話自体はそんなに進んでいない気がします。そして 前作を見てない人にはほとんど内容がわからない(世界観の説明なし) 作りになっていて,そういう意味ではなんとも連続TVドラマ的でありました。 また第三作目につながる終り方であり,この話では,すこしヒントというか 解決に向かっての方向性が示された気がしますが,実態はなにも 解決しておらず,映画の内容を書いても,前作を見た人にはネタバレと 呼ばれるような感じではないかも知れません。
とはいえ,この映画つまらなかったか?…。マブラブみたいなものか?( 未完成…という意味^^;)というとそうでもありません。正直いうと 楽しめました。おもしろかったです。100人スミスの2chオフとか見ていたので, 「映画見ると吹き出しちゃうかも知れないなぁ…」とか軽い気持ちで 見たせいもあるかも知れませんが,おもしろかったです。
おもしろいというか目を見張ったのはやはりCG。映画中結構な時間をしめる エージェントスミスとのカンフーごっこはスローモーションのしつこい導入 あたりが中国カンフー映画の影響を感じます。まぁそれよりわたしは アメリカの高速道路のシーンに目を見張りました。合成が多いんでしょうけど, 高速道路を逆送する映像自体は,だれかが撮ったんですよね?…。ありゃ すごいなぁ…。なんかT2とかでもあったシーンあった気がしますが, CGの巧みさですごさが拡張されてます。あとスーパーマン的な 飛行のシーンとか…。あれ?…。なんかアクションシーンは他の映画の パロディばかりのようですが…,どうなんでしょう?(^^;)…。そうだとしても しつこさとすごさには結構目を見張るものがありました。
もう一つ,この映画をずっと見ながら考えていたのは「 こんなことあり得るんだろうか?」ということです。マトリクスの 設定自体は前作でだいたい明らかになってます。基本的に電脳世界の 話なので,主人公の精神力(ルーチン?)で何でもありといえばありなんですが, そもそもだったらいちいち空手のスタイルで戦ったり,カーチェイスする ことにどういう意味があるんだろうか?…とか,電脳世界にログイン する意味は何なんだろうか?…とか。マトリクスの世界を一種の オンラインゲームのように考えて,ネロ達人間はアクセスして,なんとか システムクラッシュをさせようとアタックしている…ということなんでしょうか?, そのためにバグを見つけたり,ウイルスを流し込んだり,特殊な ルーチンを使ったりとか…そういうことなんでしょうか?。 そんな中から壊さなくて外からシステムを壊したり,そもそも この世界に気づいているのだから,そんなのからさっさと逃げて人間だけで 暮すとか出来ないのだろうか?…とか。
映画の世界だから,なんでもあり…といってしまえばそれまでですが, リアリティというものはある程度「実感」が伴わなくてはいけないので, ある程度「こういうことありそうだ」と思うことは必要かと思います。 ただ,この映画,荒唐無稽な様で,どこかしら「電脳」とか「あっちの世界」とか, その手のことに興味がある人には,響くキーワードというか設定を 仕込んでいるようで,妙にリアリティみたいのを感じることもあるのでした。
今回の映画で多少映画の中世界の成り立ちぽい話が出てきて,これまた 昔のSFというか日本だと初期の萩尾望都あたりが使った世界観を 匂わせる部分がありにやりとしましたが,最終的な落としどころがわからないので, やっぱり三作目(最終作)に期待と言うところでしょう。中途半端で 終わった割には,不快感はなく,たぶん見に行くでしょうね:-)。
最後に…人間のアジトで集会をやった後,太鼓を叩いてみんなで 踊るシーンがあったのですが,アレは明らかに「レイブ」ですね。 だいたいこの映画の音楽自体がテクノを使っていて,この映画が 対象としている観客がその辺が好きな人を設定してる気がします。 この辺もわたしを刺激したんですが…。 あと前作であまり女性さを感じさせず,カッコイイ女だったトリニティは 今回は発情しまくりでした。うーむ(^^;)…。そうしなくても, 良かった気がするけどなぁ。ちょっとその辺が残念と言えば残念です。