たまたま ロング・エンゲージメントという映画を知り,昨日…つまり 初日に行ってみましたが空いてました(^^;)…。大丈夫でしょうか?。
この映画はジャン・ピエール・ジュネ監督,オードレィ・トゥトゥ主演という いわゆる「アメリ」のスタッフの映画です。だから見に行ったというのも あるのですが,ストーリ的には戦争に行って帰ってこなかった婚約者を 生きていると信じているヒロインが彼を探す…という話で,まぁそれだけ 書くと非常にベタベタの愛情映画であり,わたしなんかが見に行っても しょうがないのですが,アメリのスタッフということで見に行ったのでした。
その結果,わたしの期待には大きく答えてくれました。ストーリのそういう ところはいいとして,オードレィのかわいらしさとジュネのエグサがふんだんに 楽しめたということで。ただしアメリのメルヘンチックなところは, 多少はあるもののアメリにもある毒の部分がもっとひどく出た映画と 言っていいでしょう。そもそもジュネ監督はホラーを撮っている人ですから。
舞台は第一次世界大戦のドイツ対フランスの最前線,そこにヒロインの 婚約者は送り込まれ,戦争から逃げるために自分の手を自ら撃ち抜いた 罪で死刑を宣告され,最前線に他の五人とともに投げ出される。しかし 彼の死体をみた人は誰もいない。一方婚約者のヒロインはフランスの 海岸の田舎にいるのですが,その事情をしり4年後に彼を探すために フランスに行ったり,人にあったりと…いろいろするわけです。 結果は書きません:-)。結構最後まで「こりゃどうなるかわからないなぁ」 って感じだし。
この映画実はR15です。というのは戦争のシーンがやたらグロくて 生々しいからです。ホラーを撮っていたジュネ監督ですから,傷口を 見せたり血だらけの人間を見せるのに全く躊躇はありません。この映画 みてると本当に戦場って悲惨だなぁ…と思います。アメリカの 例えばフルメタルジャケットとかプラトーンとかの様な異常な感じではなく, 本当に戦場の日常が暗く重いものだと感じるところがとても良かったです。 あと,セックスシーンとかがアメリとかでも感じましたがリアルなんですよ(^^;)。 エロイのでもなくロマンチックでもなく,本当に大人の肉体がぶつかってる って感じがして…。
このぶっちゃけて描いているところと,それでいてもヒロインのオードレィの 少女らしさ,また周りを固めるわき役のユーモラスなところの絶妙な バランスがジュネ監督の絶妙なところでしょう。あと顔の表情の取り方, また俳優があまり美形じゃなくリアルなところもフランス映画ぽくていいです。 ただし顔と名前が非常に覚えにくいので,事前にパンフ買った方が いいかも知れません(^^;)…。
絵的は壮大な戦場の映像等,アメリに比べればふんだんにお金を使っている 感じがして,「アメリで儲かったんだなぁ」って感じはします(笑)。 そういう意味じゃ,この映画ヒットしなかったら?…ってちょっと 心配したりしてますが(^^;)…。まぁフランス本国で売れればいいのでしょうけど…。
ストーリ的には本当はもっとひねった奴をやって欲しかったりするのですが, でも満足です。無理やり感動させられる感じでもないし。