映画「ラストサムライ」を観て

小泉さんも観たようで…,ヒットしております。横浜で先週くらいに 見ようかと思ったら並んでいたので止めてたのでした。今回は帰省中に 時間が余ったので行ってみました。並んでましたが,全指定の映画館だったので 座れました。マトリクスとかより全然混んでるんですが,やっぱり ハリウッドに日本取りあげてもらうとうれしいのかな?…と,ちょっと ひねてみたり:-p。でも人が多いと映画慣れしてないのか,映画観ながら 一人言を言う人とか,携帯鳴らす人とかいて,ちょっとなぁ…と思いましたが…。

さて映画の方ですが,我ながら期待していたのかしてないのか自分でも 良くわからなかったんですが…,まぁ日本人として観ちゃうと「つっこみ どころ多すぎ」って感じです(笑)。あり得ない…っていう感じのところが 多いんですが,まぁたぶん他の国の映画とか観ても気づいていないだけで, そういうの多いんだろうなぁ…とか思います。 日本人も日本の時代劇を観ていて,そういうので作られた歴史観が あるのですが,それも別に正しい歴史とは限らない…,かなりドラマチックに 書き換えられた歴史を信じてる部分があるので,外国人が別の解釈を 示しても構わないと言えば構わないのかも知れませんが…。

というわけで,そういう揚げ足取り的な見方はしないつもりだったんですが, まぁいろいろ気になってしまうのが辛いなぁ(^^;)…。それとストーリが やっぱり薄かったですね。主人公のトムクルーズが武士道に染まっていく 動機がやっぱり不明確。なんで勝元(渡辺謙)に惹かれていったのかが 良くわかりませんでした。

とはいえ映像は綺麗でした。あと戦闘シーンは良かったですね。最後の 軍隊との決戦のところも金がかかっていて豪華でしたが,むしろわたしは ちゃんばらのシーンで刀で切るだけじゃなく,投げたり蹴飛ばしたりと かなり実践的なちゃんばらだったのに好感をもちました。日本の時代劇の方が 刀だけでやっていて剣道的なちゃんばらですが,実際は全身を使って 戦っていたような気がするので,かえってリアルに見えました。 あと渡辺謙はいい演技してましたね。彼のいつもの演技ですけど, やはりうまいです。小雪や真田ひろゆきも良かったです。でも それ以外はあまり知らない俳優ばかりで,本当に日本人なんだろうか?…と いう気もしましたが。

というわけで,まとめると,まぁアメリカ人が作った映画だから いろんな違和感はしょうがないとして,それでもおそらく今まであった 外国人が日本を描いた映画としてはもっとも好意的でかつ正確に描かれていると 思います。まぁこれをみてまた勘違いする外国人が増えても困りますが(笑)。

最後に一つだけ突っ込みを。明治天皇が出てきていろいろ喋ったのには 驚きました。やっぱり日本ではこういうところは撮れなくて,天皇家に 遠慮してるんだろうな…と思いました。ただ設定が明治新政府になっての 話なので,どうしても天皇家に対する反乱であり,天皇に対する武士としての 忠誠…ってなってしまっているのは,もしかすると日本人でも誤解をする 気がして,危険な気がしました。天皇とその取り巻きは本来公家ですから, 武士道からは無縁なはずなんですよね。武士道うんぬんをいうなら,本当は 将軍にした方が良かったんでしょうけど…。実際に倒幕の頃の戦争を 部隊にしても同じような映画は撮れたと思うけどなぁ…。

と,ちょっと不満も書きましたが,まぁまぁおもしろかったです。 いいんじゃないですか,こういうのも:-)。

ふと思いましたが,外国映画で出てくる日本語のセリフって, なんか聞き取りづらいのは なぜでしょう?。セリフのチェックとかしてないからかな?。


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03 Dec. 29th


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