映画「キャシャーン」を観て

なんか評論家がけちょんけちょんに言ってるので,期待しないで 見に行ったんですが,そのせいもあるかも知れませんが,良かったです。 びっくりしましたよ。

評判が悪かった点として,メッセージ性がウザイ…っていうものがあって, たしかにそうなんですが,そのメッセージ性というのは戦争の悲惨さで あって,いま日本人は侵略戦争に荷担しているので,チクチクするのでは?, とか思ったりもしました。特に兵隊が民間人を殺すシーンとかねぇ…。 あとしゃべりで延々回すところはたしかにやり過ぎの感はあるけど, まぁたまにはああいう理想を掲げるのもいいのではないかと思います。

実は観る前に思っていたのは,この映画,アニメファン向けなのか, 一般向なのか?ってことです。わたしはアニメファンなので, 楽しめた部分もあるのかも知れません。特にアクションシーンは アニメ的なコンテが結構あって,楽しめました。 普通の感覚でみるとあり得ない…のですが。ロボットのモブシーンは良かったです。 というか全体的に映像はすばらしい。 アニメじゃここまで予算取れないでしょうから,結構いいものを見たという感じです。

お芝居は主役の二人以外はそれぞれ個性があって良かったです。 ヒーローとヒロインは,なんか一番薄っぺらに見えたんですが, まぁしょうがないかなぁ…。及川光博とか意外にいい演技してます。

以下,ネタバレのため,改行します。




















お話はSFじゃなくてファンタジーだと思いました(笑)。ありえない話が多すぎるので。 最後は魂が浄化されたしね(笑)。

でも新造人間がロボットじゃなくて,万能細胞からつくられたクローンみたいな ものというのは現代的な設定で良かったです。その分ロボット対人間というような 原作の位置づけはなくなりましたが。でもクローンの人権というのは 現実でも問題になりそうですしね。

設定はぐちゃぐちゃで,戦争をしていたりとかテロと戦っていたりするなかで, 新造人間がロボット連れて人間を攻めたりしています。それでいて,クーデターが 起きたりと…,まぁこれだけ複数の対立を一つの映画に納めたのはすごいな…と 思いました。どういう風に納めるだろう…と思ったら,結局テロとの戦争も クーデターも年寄りの政治家が原因って一元化しちゃったのは残念です。 その辺が反戦なんだろうけど,戦争も仕方なくおこる…っていうところに しておいて欲しかったです。ぐじゃぐじゃのまんま終わっても良かったように 思うってことです。

唐沢寿明の最初の演説は良かったなぁ…。あと「生きるってだけで人を 傷付ける」っていうような話も。結局救われない話なんですが…。

あと,死ぬ際に「見える…」とか言って幸せそうに死んでいくとか「開いている人」 向の内容がありました(笑)。好きですこういう表現:-)。

5月11日追記:

結構読んで,おもしろかったレビューを参考までに:

いろんなところ読みましたが,けなしている人より誉めている人の方が, 深い様に思いました。 単純に「感動した〜」とか言っている人は除きますが…。 最後のは誉めてないか…。


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04 Apr. 9th, 11th


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