リュック・ベッソンの6年ぶりの監督作…ってことで 観に行きました。結構リュック・ベッソンの映画はこれまで 観てます。あと,音楽がヤン・ガルバレクの娘である アンニャ・ガルバレク…だったということで聴いてみたかったと いうのはあります。
で,内容。なんかフランスで酷評とかあるし,観た人の感想を 観て回っても良かったという人とつまらないと言ってる人が いるんですが,わたし的には……大受けでした(^^;)…。
いや全然前知識無く行ったのでストーリも知らなかったのですが, 冒頭の部分だけ書くとこんな感じ。
背が低く有色人種のアンドレは何をやってもうまく行かず, 悪い知り合いにだまされて借金を背負わされ,取り立てに苦しみ, もうダメだとセーヌ川に身を投げようとしたとき, 同じく身を投げた女性を川に飛び込み助けてしまった。 その女性は身長が180もあるモデルのような美女で娼婦の様な格好をしている。 彼女はアンジェラと言い,アンドレについてくる。そしてアンドレは…。…………なんか,日本のオタク向けのマンガにこういうの たくさんありませんか?。まぁ長身のモデルっていうのはあまり 観ないけど,これが女神とか天使とか妹とかメイドとかだったら ……「これって何てエロゲ?」って感じです(笑)。そういう風に冒頭で思っちゃったので,後はどう話が進んでも にやにやしてしまい,「あぁフランス人だとこういう感性か。 日本人だとこうだよなぁ」とか思っておかしくてしょうがなかったです。 まぁこういう見方はイレギュラーなんでしょうけど…。でもオタク向け アニメって男性とか女性とかのうちなる欲望を,カッコもつけずに なりふり構わず表層化してるので,ある意味,この映画が描いている シチュエーションが同じなのは興味深いです。日本でも みっともない恋愛もの…ってあることはありますが,ちょっと 方向性違うように思うし…。
もっとも,長い独白で始まるところとか,バイオレンスとか,下品な ところとかのフランス映画ぽさはしっかりあるし,パリの風景の ご当地映画としても楽しめました。フランス映画ってセックスとかの 描写が下品なのが多いんですが,あれって…ああいうのが インテリジェンスとかいう風潮でもあるんでしょうか?。
というわけで,以下は大きなネタバレなので,とりあえず, まだ反転させておきます。
結局アンジェラは天使だったわけですが,そういう意味じゃ ますます日本のオタクマンガ…で笑いました(^^;)…。 ああ女神様かよっ!て。
で,最後に天に帰るアンジェラにアンドレがしがみついて, またセーヌ川に落ちて上がってきたシーン,あれ,夢オチかな?…と 思ったら夢オチじゃありませんでした。アンジェラとの48時間は, 川に飛込んで上がるまでに観た夢だと…。 夢オチだったら,ますます喪男による妄想かよ…って感じでおかしかったんですが, 現実だった…って辺りが,ちょっと感性違う…と思いました。でもあれって 「夢オチかしら?」と思わせるような仕掛けになってましたから, そういうエンディングも考えたって事ですかね?。その辺曖昧にして 終わるのも一興かと思ったのですが…。 まぁそういうわけで,万人が楽しめるのかどうかはわからないのですが, 個人的には妙に受けた映画だったという事を書いておきます:-)。