最近聴く音楽
最近音楽を聴いていて,いろいろ思うところがあるんですが, まとまってないので,そのままにしていていたら,なんとなく メモっておきたくなったので,ちょっと書いておきます。 支離滅裂で,かつ結論がなかったりします(^^;)。最近聴く音楽は相変わらずインストがメインでジャズ・フュージョンが多いんですが,ジャズとか フュージョンコーナーじゃないところで買ってきたCDもあります。 テクノだったり,インディーズだったり。
ジャズ・フュージョンだとまず日本のNervio。それからBugge Wesseltoftを はじめとするJazzland。 ERIK TRUFFAZっていうトランペット吹きのアルバムも おもしろかったです。インディーズだと,ROVOの去年だしたアルバムは 凄く良かったし,phatのアルバムも一時期結構聴きました。 テクノはケミカルブラザーズやエイベックツインも一時期結構 聴いてましたし,今は某氏から教えて頂いたIan O'Brienとかも 聴いてます。
歌ものは相変わらずRadio Headのマイブームは続いているし,椎名林檎の 新譜はわたし的には良い作品でした(世間ではいろいろ言う人もいるけど)。
んで,これらを聴いて思うのは,みんな同じような傾向を持っていて, それ故にわたしが好んでいる…ってことなんだな…ってことです。 別にこれらの音楽の共通の特徴…というわけじゃないんですが, そうやって音楽を聴いて思うことを,たらたらか来ます。
主役の楽器
最近思うのは,最近の主役の楽器は,キーボードとトランペットだな… ということです。後者は一部の音楽のみですが。あとリズム…。 ただリズムはだいぶ長い間軽音楽の主役で,ただその中での 位置がずっと変化してきてる…という印象です。ので,これは 別途…。主役というと例えばロックやフュージョンではエレキギターが 主役で,この音色を活かすためにアレンジがなされていたような 時代がありました。またジャズとかフュージョンでもサックスが 長らくメロディ楽器として強烈な存在感を持ってました。 もちろんキーボードはずっとそのあいだサウンド作りとしての 重要な役割を担ってきたんですが,やはりサウンドやアレンジとしての 要的な印象が強く,メイン楽器…となっていた音楽は 少なかった気がします。でも今はちょっと違います。 これはわたしが良く聴く音楽に限った話かもしれませんが, 音楽の重心がメロディよりもサウンドになっているからかもしれません。 現にトランペットもメロディを吹くためじゃなくサウンドを 作るために吹かれているものが増えてます。
逆をいうとギターやサックスがメインを取る音楽が減っている 気がします。
リズムの役割の変化
リズムというのは音楽の基本です。打楽器がなくてもリズムは 感じられます。ジャズはマーチとアフリカ音楽等の混合として 生まれているので,当初から打楽器が存在し,さらにそこから 派生したロックでも打楽器は重要なものです。しかし,昔のリズムは,まずはリズム・ビートを刻むことを メインの役割にしてました。そして音楽がどんどんとリズムを 強調し,さらに高速化,細分化していくような方向に なっていると思います。 更に,変拍子を多用するような音楽,裏拍子でリズムユニゾンという 様な音楽が出てきたとき,リズムは一種のメロディを担う役になったのだと 思います。 そして現在,リズムは更に強調され,細分化された結果変拍子的な メロディより,グルーブやノイズ,パルスといったサウンドを 担う方向へ行ってるように感じます。これは上記に書いた, 音楽がメロディよりサウンドを重要視するようなっている,という ことと大きく関係があると思います。
そして,リズムセクションのサウンドバランスは歴史的に 単調に大きくなっているように思います。
コードの崩壊
音楽の重要な骨格というと,リズムと,コードと,メロディで, 譜面にはこれらが書かれます。サウンドは厳密に楽譜に記すのは 難しいので楽器の指定など行われますが,演奏者に依存する場合が 多いんでしょう。ところが,この要素のうちコードというのは実はかなり特殊な文化の 産物です。
音楽の起源を考えると,音楽はおそらく「歌」を起源とする メロディと,「踊り」を起源とするリズムのいずれかが最初の 音楽の要素だったのだと思います。 実際現在西洋音楽の譜面に書かれる和音としてのコードは実は 西洋音楽に独特なもので,さらに西洋音楽でも中世のバロック時代 あたりから確立された音楽上の文法です。
これらは賛美歌で合唱し,オルガン(鍵盤楽器)で演奏するという特殊な 文化で生まれたものです。 そして,現在我々が良く使う長調や短調のような音階は,これらの 和声を元に確定されていった様に思います。
鍵盤楽器で伴奏しアドリブを演奏したりビックバンドで多重演奏をする ジャズでは当初コードによる骨格作りがされてました。 しかしそのうちモード奏法の発達や,ワンコードのファンク, ロックのリフ…などによりだんだんコードの重要性は減ってきているように 思います。
というのは,そもそも西洋音楽以外にコードを骨格とした曲作りはなく, 軽音楽にが民族音楽を積極に取り入れてきた結果の自然な流れなのかも 知れません。
コードはある意味,譜面によるサウンドの指定…だった面も ありますし,多人数で一緒に合わせるための手法だったのかも しれません。しかし現在のように電子楽器でサウンドを自由に変えたり, 一人でいろんな音のコラージュが作れるようになってきてる現在, コード以外でのサウンド作りが,いろいろ試されているように 思います。
メロディ
そうやってコードが重要視されなく,代わりにサウンド作りが 非常に重要視されている。その結果キーボードの位置づけが 重要になり,リズムもビートよりもサウンドを表現するようになっている。 そうなってくるとサウンドの変化として演奏を聴かせるので メロディが全くないような音楽も増えているように思います。しかし,これはちょっと各音楽で微妙にバランスが違います。 ジャズやフュージョン系の音楽はサウンドが多彩であっても メロディもかなり重要な役割をやってますが,ロック系や テクノにおいては,サウンドとしてのメロディ程度だったりします。 歌ものは当然メロディはかなり重要です。
この辺は,べつにどっちがいいというわけじゃなく,好みや バリエーションだと思います。
最後に
今回は結論を導くために書いたのではないので,特にまとめは ないです。ここで書いてることを元に,いずれもう少し マトモな文章が書ければいいですが,「やっぱり勘違いだった」とか 言い出すかも知れません(笑)。いずれにせよ最近はいろんなジャンルで同じような変化が 起きていてるように見えて,一つのジャンルを追っていても 今一つ全容が掴めないし,自分が聴きたい音楽がどこにあるかも 良くわからないような気がします。それはそれでおもしろい時代なんですが, ちょっと探す方からすると大変だなぁ…とか思ったりします(^^;)。
こっちのアンテナが鈍ってるんでしょうけど…。