読書感想文「スロー・イズ・ビューティフル」を読んで

タイトル
スロー・イズ・ビューティフル
著者
辻信一
出版
平凡社
初版発行
2001年9月
読んだ時期
2002年8月
感想
経済成長,ファーストフード,効率主義,そういうものが前提で 成り立っている現在の日本をもう一度問う本。「パパラギ」とか 「経済成長がなければ私たちは豊かになれないのだろうか」等の 本が引用されてます。そういう意味じゃ,斬新なことを 言っているというより,うまくまとめた本ですが, いろんな意見をうまくまとめているので,結構説得力があります。

単なるエコロジーの本というよりは,今を楽しく生きよう…という本, つまり,「時間が無い」と焦っても,そこでたまった時間を うまく使えてない,現代人の滑稽さを指摘していて,結構, いい感じにです。

なぜ現代人こんなに「急ぐ人」になってしまったんでしょう。 「速い」ということは基本的にいい意味に使われます。「速い」が 悪い意味に使われるのは,セックスくらいだ…という話には, 結構笑いました。しかしこれって本質的な話だな…とも 思いました。楽しいこと,そしてコミュニケーションには時間を かけた方がいいということでしょう。

時間がないと急いでも時間は余りません。むしろゆっくり 生きることが,ある意味時間にルーズに生きることが, 時間を豊かに使えることなのだと思います。

全く同感,わたしもそう思う…と言いつつ,私はここまでうまくまとめられない だろうなぁ…という意味で,おすすめの本です。

02 Sep. 1st.


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