本というよりシリーズの感想をまとめて書く:-)。井沢元彦氏は「逆説の日本史」がヒットしてる作家だ。 もともとは小説家のようだが,最近は日本人論や日本史の 本が多い。独自の意見は首尾一貫しているので,いろいろ 読まなくても,逆説の日本史だけを読んでも 十分である:-p。
が,私は彼の論調が好きで良く,「いつもの通りだ」と 思いつつ読んでしまう(^^;)。
というわけで,今回も楽しく読んだ。基本的にはこのシリーズは 対談や雑誌への寄稿を集めたもので,スタイル的には統一感が 無い。軽く読むのに適している。
とこれじゃ,何の感想かわからないので,彼のいつもの意見を 幾つか書いておく。
日本人の根本の思想は「怨霊信仰」「言霊信仰」であるというのが 彼の意見。その結果「和」と尊び「穢れ」を嫌う。仏教等の 外国宗教も「怨霊退散」の手段として用いる。
また神社は怨霊鎮魂のためにあり,従って大きな神社でまつられている人は 不幸な死に方をした人が多い。死人を悪くいわない文化もある。 言霊があるので,縁起が悪いことをいうのも嫌う。だから危機管理は 出来ない。角が立つことも嫌う。独裁者も嫌い。
とこの辺がキーワードである。今の日本人像が歴史からも見れる っていうのが彼の論調でもあります。