「オタク研究家」として著名な氏が現代社会について書いた本。 多少サブカルチャー的な臭いがするが,さすがに大学で 講義してるだけあって,論旨は明快で読みやすい。
こういうことを言うと,心が狭い自分を露呈してしまうが(笑), 意外に文体って気になるものである。文体より内容と思うようには してるんですが(^^;)……。氏は「突然ひらめいた」と書いているが,要は 「ミーム」である。 ……と書くと乱暴かな?(^^;)。この本ではミームという言葉は, 一回も出てこないが,書いてることはリチャード・ブロディの 「ミーム」という本を読めば,綺麗に説明できる。もっとも95年に書かれた本なので,より現代日本に合った形で 書かれている。この本で気に入ったのは 「高度情報化社会は,情報を増すのではなく,多様化させる」 といった感じのことを,何度も言っていることだ。確にそうである。 綺麗に説明してくれている。この観点は大事だ。そして氏は 「これからは,情報あまり,もの不足の社会が来る」と言っていて, その状態の予測を,かっての「物不足,時間余り」であった, 江戸時代江戸時代等を例に挙げ予言している。
もっとも私は例によって現在が特別という論調は嫌いなので(笑), 冷ややかに読んだが,結構いい視点だと思う。もっともこの本を 読んでショックだった方は,ミームも読むことをお勧めする:-)。 そこまで気づいちゃったら,わかっちゃった方がいいでしょうし:-)。
あぁ内容を書いてないや(^^;)。えっとー,ちょっと待ってね。