読書メモ

2001/10/08:作成

利己的な遺伝子 - リチャード・ドーキンス著
非常に有名な本です。論文ともいうらしいですが,結構 ボリュームがあります。進化論に遺伝子という単位を 持ち込んで,なぜ親が子供のために命を投げ出すのか?…, とかいう疑問に答えてます。
これを読むと我々は単なる遺伝子伝達のための入れ物のように 思えてきます。

穢れと茶碗 - 井沢元彦著
井沢氏には一時期はまっていて,かなり読みました。 どれでもよかったのですが,彼の主張の根本を一冊で わかろうとするとこの本がいいでしょう。 「逆説の日本史」とかでもいいんですが,こちらは何刊も出てるので。
私の今の心境だと,ちょっと右寄りだなぁ…って感じが しますが,なぜ,日本人が平和主義か?とか,なぜ 国際社会で非常識なのか?…辺りが,わかりやすく考察されてます。 自分が当たり前と思ってることが,民族的な刷り込みで あることに気づくには役に立つ本です。

無気力製造工場 - 鶴見済著
「完全自殺マニュアル」で有名な鶴見氏ですが,そっちは 県によっては悪書になってるので,こっちを挙げておきます。
鶴見氏には一時期はまっていて,著書はほとんど読んでます。
彼のいうことは,「性格なんて薬一つで変えられる」とか 「簡単に死ぬ手段を手にいれておいた方が楽になれる」などと いうかなりアナーキなものですが,常識や制度に捕らわれている 我々を浮彫りにしてます。
あまりしらないほうがいい世界なので,お勧めはしませんが, もし,いきることを辛いと思っている人がいたら, 読んでみてもいいかも知れません。

知覚の扉 - オルダス・ハクスリー著
メスカリンという幻覚剤の体験記で,サイケデリックフリークには 非常に有名な古典です。まぁそれだけなんですが, このタイトルはいろんなところで引用されてるので。

かもめのジョナサン - リチャード・バック著
この本を読んだのは私が小学生4年か5年の頃でした。 すごく感動して,ずっと好きな本でした。 今でも好きですけど,最近はあまり読んでません。
でも今考えると,高みに登るためには命も惜しまない…って 内容だったりします。でも,違うステージに上がった ものは,元のステージの人に決して理解されない…って 辺りは,今でも共感できる部分はあります。

秘密の花園 - わかぎえふ
これは読んで笑う本でしょう。わかぎえふの本も好きで 何冊か読んでます。ただ,女性の世界の話を赤裸々に 聞けて,これも結構目から鱗が落ちます。
楽しいけど,考えさせられる本。

プラトニック・アニマル - 代々木忠著
これを単なるセックスマニュアル本ととるか, すごく大事な精神の本と取るかは自由です。
ただ,私は代々忠が言ってることと,よく神秘体験者が 言ってる話と,宗教家が言ってる話と,サイケデリック経験者の 一部が言ってる話は,同じ次元の話の気がします。 セックスを肉体的なものとしてではなく,精神的なものとして とらえるための手がかりになるかも知れません。

善悪の彼岸へ - 宮内勝典著
オウムの話から始まって,なぜアメリカ人や日本人のような 文明の国の若者がカルト宗教にハマルか?…を語ってます。
やはりこれを読むと,カルト宗教にハマリ犯罪を犯した人達は 単に彼ら"だけ"が異常だったわけではなく,現在の社会から 生まれてきてしまったもの,だという気がします。

脳を究める - 立花隆著
立花隆氏は個人的にはあまり好きではないのですが, この本を読むと,彼の調査能力と理解力には脱帽します。
脳神経の分野の研究者にインタビューし,それをまとめたもの ですが,彼自身が物凄く消化してます。いろいろとおもしろい 最前線の事がわかります。

脳の中の幽霊 - V.S.ラマチャンドラン著
事故で片腕を無くした人が,その腕が痛いという感覚を 持ったりするのですが,それを鏡を使って治療したのが このラマチャンドラン氏です。
思い込むことにより,肉体がそうなってしまうという例を たくさん挙げてくれて非常に内容が濃い本です。 想像妊娠の話や,盲点の話など,興味深いです。

唯脳論 - 養老孟司著
養老先生には,ずいぶんはまってます。今でも 彼の本が好きです。彼の本はたくさん読みましたが,この本と 「日本人の身体感の歴史」辺りが結構内容が濃いのでいいのでは ないでしょうか?。
この人は,医学者の顔をしてますが,実際は唯心論者では ないか?…と私は思ってます。
「人間が,人間社会に残った最後の自然」という言葉は いろいろ考えさせられます。

ミーム〜心を操るウィルス - リチャード・ブロディ著
ミーム」 という言葉は私もよく使いますが,意味を知りたかったら 読むといい本がこれ。